
Shopifyの料金プランを徹底比較!自社に最適なプランの選び方
「Shopifyでネットショップを始めたいけど、どの料金プランを選べばいいのか分からない…」
ECサイトの構築を検討されている事業者様から、このようなご相談を数多くいただきます。Shopifyには複数のプランがあり、それぞれ機能や手数料が異なるため、初めての方にとってはプラン選びが大きな悩みの種となることも少なくありません。
株式会社FITONLINEは、Shopifyの専門制作会社として5年間で50件以上のShopifyサイト開発に携わってまいりました。その経験から断言できるのは、「適切なプラン選びがビジネス成功の第一歩である」ということです。
本記事では、Shopifyの全料金プランを徹底比較し、売上規模や事業フェーズに応じた最適なプランの選び方を、実際の制作事例を交えながら解説していきます。BASE・STORESといった競合プラットフォームとのコスト比較や、見落としがちな隠れコストについても詳しくご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
Shopifyの料金プラン全体像:5つのプランとその位置づけ
1-1. 2024年5月の重要な変更:日本円建て価格への移行
まず、Shopifyを検討されている皆様にお伝えしたい重要な変更があります。2024年5月以降、Shopifyは日本の事業者向けに日本円建ての公式価格を導入しました。これにより、従来の米ドル建てによる為替変動リスクが完全に解消され、月額料金が安定して予測可能になりました。
この変更は単なる利便性の向上に留まりません。Shopifyが日本市場に深くコミットしていることの表れであり、BASE・STORESといった国内プラットフォームに対して真正面から競争する姿勢を示しています。
1-2. Shopifyの料金体系の基本構造
Shopifyの料金体系を理解する上で、まず押さえておきたいのが「固定費」と「変動費」の2本立て構造です。
- 固定費:月額料金(プランによって異なる)
- 変動費:決済手数料(売上に応じて発生)
さらに重要なのが、3つの手数料の種類です:
- 月額サブスクリプション料金:固定費。Basic、Grow、Advancedプランには月払いと、約25%割引が適用される年払いの選択肢があります
- Shopifyペイメント取引手数料:Shopify独自の決済ゲートウェイを通じてクレジットカード決済を処理する際の変動費。国内発行カードと海外発行カード・Amexでは料率が異なります
- 外部決済ゲートウェイ取引手数料:PayPal、Amazon Pay、コンビニ決済などの外部決済サービスを利用する場合、その決済サービスの手数料に加えて、Shopifyが追加で請求する手数料です。この手数料は上位プランになるほど劇的に低減します
この構造は、BASE・STORESといった国内の無料プラットフォームとは根本的に異なります。BASE・STORESは月額料金が無料(またはごく低額)ですが、その分、決済手数料が高く設定されています。一方、Shopifyは月額料金が発生する代わりに、決済手数料が低く抑えられているのが特徴です。
Shopifyが採用しているこのモデルは、「Pay-as-you-grow(成長に合わせた支払い)」と呼ばれるもので、本格的にビジネスを成長させたい事業者にとって理想的な料金体系と言えます。
1-3. 5つのプラン概要
Shopifyには現在、以下の5つの料金プランが用意されています。
プラン名 | 月額料金 (月払い) |
月額料金 (年払い) |
スタッフ アカウント数 |
決済手数料 (国内カード) |
外部決済 取引手数料 |
対象ユーザー |
---|---|---|---|---|---|---|
Starter | 750円 | - | 1名 | 5.0% | 5.0% | SNS・ブログ販売 アイデア検証 |
Basic | 4,850円 | 3,650円 | 2名 | 3.55% | 2.0% | 個人事業主 新規EC立ち上げ |
Grow (旧Standard) |
13,500円 | 10,100円 | 5名 | 3.4% | 1.0% | 成長中の 小〜中規模ビジネス |
Advanced (旧Premium) |
58,500円 | 44,000円 | 15名 | 3.25% | 0.6% | 大規模EC 多店舗展開 |
Shopify Plus | $2,300 USD〜 (約345,000円〜) |
$2,300 USD〜 | 無制限 | 要問合せ | 0.2% | 大企業・B2B 越境EC |
※重要:2024年5月以降、Basic・Grow・Advancedプランは日本円建ての固定価格となり、為替変動の影響を受けなくなりました。年払いを選択すると約25%の割引が適用されます。Shopify Plusのみドル建てとなります。
各プランの徹底解説:機能と向いているビジネス
2-1. Starterプラン(月額750円):SNS販売・アイデア検証の最適解
Starterプランは、完全なオンラインストアではなく、SNSやメッセージングアプリ、既存のブログやウェブサイトに「購入ボタン」を埋め込むことで商品を販売するためのツールです。
主な機能
- Instagram、Facebook、LINEなどのSNSでの販売
- 既存のブログやウェブサイトへの購入ボタン埋め込み
- 商品登録:無制限
- Shopify管理画面での注文・在庫管理
- Shopifyペイメントによる決済処理
決済手数料
Shopifyペイメント利用時:5.0%(国内カード・海外カード共通)
どんな事業者に向いているか
- すでにSNSでフォロワーを持つインフルエンサーやクリエイター
- 製品アイデアを低コストで検証したい起業家
- 既存のブログやウェブサイトに販売機能を追加したい事業者
- まずは月額750円で小さく始めたい方
重要な制限:Starterプランでは独自のオンラインストア(ウェブサイト)を持つことができません。あくまでSNSや既存サイトでの販売に特化したプランです。本格的なECサイトを構築したい場合は、Basicプラン以上を選択してください。
2-2. Basicプラン(月払い4,850円/年払い3,650円):本格的ECサイトの出発点
Basicプランは、独立した本格的なEコマースストアを立ち上げるための、最も人気のある出発点です。新規事業、個人事業主、小規模なビジネスに最適で、ストアの開設と運営に必要なすべての基本機能を網羅しています。
主な機能
- 商品登録数:無制限
- スタッフアカウント:2名まで
- 販売チャネル連携(Instagram、Facebook、Amazonなど)
- 基本的なレポート機能
- ブログ機能
- 24時間365日のサポート(日本語対応)
- 無料SSL証明書
- カート放棄リカバリー機能
決済手数料
Shopifyペイメント利用時:
- 国内発行カード:3.55%
- 海外発行カード・Amex:3.9%
外部決済サービス(PayPal、Amazon Pay、コンビニ決済など)を利用する場合、各決済サービスの手数料に加えて2.0%の取引手数料が別途発生します。
年払いの圧倒的なメリット
Basicプランを年払いで契約すると、月額3,650円となり、月払い(4,850円)と比べて月額1,200円、年間14,400円の節約になります。これは約25%の割引率です。キャッシュフローに余裕があれば、年払いを強くおすすめします。
どんな事業者に向いているか
- これからECサイトを立ち上げる個人事業主
- 月商150万円以下の小規模ビジネス
- まずは低コストでテスト販売を始めたい事業者
- 運営スタッフが2名以内の小規模チーム
弊社事例:月商100万円のハンドメイドアクセサリーショップ
弊社でサポートさせていただいているハンドメイドアクセサリーのクライアント様は、ベーシックプランからスタートされました。当初はInstagramでの集客がメインで、月商20〜30万円程度でしたが、ベーシックプランの基本機能だけで十分にビジネスを運営できました。
この事業者様がベーシックプランを選んだ決め手は、「初期投資を抑えつつ、本格的なECサイトとしての体裁を整えられる」点でした。BASE時代には実現できなかった独自ドメインの設定や、プロフェッショナルなデザインテーマの使用が可能になり、ブランドイメージが大きく向上したとのことです。
2-3. Growプラン(月払い13,500円/年払い10,100円):成長フェーズの中小企業向け
Growプラン(旧Standardプラン)は、Basicプランで事業を開始し、徐々に売上が増えてきた事業者が次のステップとして選ぶプランです。確立され、成長軌道に乗ったビジネスを対象としています。
Basicとの主な機能差
- スタッフアカウント:5名まで(Basicは2名)
- 標準レポート機能が利用可能(スタッフ別売上、POS拠点別売上、利益率レポートなど)
- より詳細な顧客行動分析
- 在庫拠点:最大10拠点
決済手数料
Shopifyペイメント利用時:
- 国内発行カード:3.4%(Basicより0.15%低い)
- 海外発行カード・Amex:3.85%
外部決済サービス利用時の取引手数料:1.0%(Basicの半分)
どんな事業者に向いているか
- 月商150万〜800万円の成長中のビジネス
- 運営スタッフが3〜5名に増えてきた事業者
- データ分析に基づいた戦略的な運営を始めたい事業者
- 複数の販売チャネルを本格的に活用したい事業者
決済手数料の差が効いてくるポイント:詳細分析
BasicからGrowへのアップグレードを検討する際、最も重要なのが決済方法の構成比です。単純な売上規模だけでなく、どの決済手段で売上が発生しているかによって、損益分岐点が大きく変わります。
年払いプラン(Basic: 3,650円/月、Grow: 10,100円/月)を前提とした場合、月額料金の差額は6,450円です。
シナリオA:売上の100%がShopifyペイメント経由の場合
- 手数料削減率:0.15%(3.55% - 3.4%)
- 損益分岐点:6,450円 ÷ 0.0015 = 約430万円/月
シナリオB:売上の50%がShopifyペイメント、50%が外部決済の場合
- Shopifyペイメント部分の削減率:0.15%
- 外部決済部分の削減率:1.0%(2.0% - 1.0%)
- 加重平均した削減率:(0.15% + 1.0%) ÷ 2 = 0.575%
- 損益分岐点:6,450円 ÷ 0.00575 = 約112万円/月
この計算から分かるように、外部決済(PayPal、Amazon Pay、コンビニ決済など)の比率が高いほど、より早い段階でGrowプランへの移行が経済的に合理的になります。月商430万円と112万円では、約3倍以上の差があります。
重要:「月商500万円でアップグレード」といった画一的なアドバイスは不十分です。自社の決済ゲートウェイのレポートを分析し、外部決済の比率が高ければ、月商150万円程度でもGrowプランへの移行を検討すべきです。
弊社事例:月商150万円のアパレルブランド
あるアパレルブランドのクライアント様は、ベーシックプランで開始後、半年で月商が150万円に成長したタイミングでスタンダードプランへアップグレードされました。
移行の決め手となったのは、レポート機能の強化でした。「どの商品が何時に売れているのか」「どの広告経由のお客様が購入率が高いのか」といった詳細なデータを分析できるようになったことで、在庫管理の精度が上がり、広告費の無駄も削減できたそうです。
また、スタッフが3名に増えた際に、ベーシックプランの2名という制限がボトルネックになっていたため、スタンダードプランへの移行は必然的な選択でもありました。
2-4. Advancedプラン(月払い58,500円/年払い44,000円):本格的な事業拡大期向け
Advancedプラン(旧Premiumプラン)は、すでに一定の売上規模を持ち、さらなる事業拡大を目指す大規模ECや多店舗展開を行う事業者向けのプランです。
Growとの主な機能差
- スタッフアカウント:15名まで(Growは5名)
- カスタムレポートビルダー(異なる指標をフィルタリング・組み合わせた独自レポートの作成が可能)
- 外部サービスによる配送料の自動計算(UPS、FedEx、DHLなどとのリアルタイム連携)
- 在庫拠点:最大10拠点
- 最も低い決済手数料(標準プランの中で)
決済手数料
Shopifyペイメント利用時:
- 国内発行カード:3.25%(全標準プランで最安)
- 海外発行カード・Amex:3.8%
外部決済サービス利用時の取引手数料:0.6%(Growの約半分)
どんな事業者に向いているか
- 月商800万円以上の大規模ビジネス
- 運営スタッフが6名以上の組織体制
- データ主導の経営判断を行いたい事業者(カスタムレポートによる独自の戦略的分析が必要)
- 複雑な配送条件を設定する必要がある事業者(商品サイズ・重量別、国際配送など)
- 越境ECに本格的に取り組む事業者
高度なレポート機能の価値
プレミアムプランの最大の特徴は、「高度なレポートビルダー」です。これにより、以下のような独自のカスタムレポートを作成できます:
- 商品別・カテゴリー別の利益率分析
- 顧客セグメント別の購買行動分析
- マーケティングチャネル別のROI(投資対効果)分析
- 在庫回転率と売れ筋商品の相関分析
月商が数百万円規模になると、「売れている」だけでなく「利益が出ているか」「どこに投資すべきか」といった経営判断が重要になります。プレミアムプランのレポート機能は、そうした意思決定を強力にサポートします。
外部配送料計算機能とは
プレミアムプラン以上で利用できる「外部サービスによる配送料の自動計算」は、特に以下のような事業者にとって非常に有用です:
- 商品のサイズ・重量がバラバラで、配送料の計算が複雑な事業者
- 海外配送を行う事業者
- UPS、FedEx、DHLなど大手配送会社と直接契約している事業者
この機能により、お客様が住所を入力した時点で、リアルタイムに正確な配送料を表示できるため、配送料に関するトラブルが大幅に減少します。
弊社事例:月商600万円の食品ECサイト
ある食品系ECサイトのクライアント様は、月商が500万円を超えたタイミングでプレミアムプランに移行されました。
このクライアント様の商品は、常温・冷蔵・冷凍の3種類の配送方法があり、さらに商品の組み合わせによって配送料が複雑に変動するという課題を抱えていました。プレミアムプランの外部配送料計算機能を活用することで、これまで手作業で計算していた配送料を完全自動化でき、カスタマーサポートの工数が月間約40時間削減されたそうです。
また、高度なレポート機能により、「冷凍商品は利益率が高いが在庫回転が遅い」「常温商品は利益率が低いがリピート率が高い」といった詳細な分析ができるようになり、仕入れ戦略を大きく見直すきっかけになったとのことです。
2-5. Shopify Plus(月額$2,300〜):エンタープライズソリューション
Shopify Plusは、大企業や急成長中のD2Cブランド向けのエンタープライズプランです。通常のプランとは一線を画す、高度な機能とサポート体制が提供されます。月間オンライン売上が$80,000(約1,200万円)を超えるブランドが典型的な候補となります。
Shopify Plus限定の主な機能
- 無制限のスタッフアカウント
- Shopify Flow:業務プロセスの自動化ツール
- チェックアウトページのカスタマイズ(通常プランでは不可)
- Launchpad:セール・キャンペーンの自動スケジュール機能
- 専任のマーチャントサクセスマネージャー
- 最優先サポート
- 卸売専用チャネル(B2B機能)
- APIコール制限の大幅緩和
- 複数ストアの一元管理
決済手数料
Shopifyペイメント利用時:
- 国内発行カード:3.15%(全プランで最安)
- 海外発行カード・Amex:3.75%
外部決済サービス利用時の取引手数料:0.2%
どんな事業者に向いているか
- 月商1,000万円以上(月間売上$80,000超)、年商1億円超のビジネス
- 大規模なトラフィック(月間数十万PV以上)を抱える事業者
- 複数ブランド・複数ストアを運営する企業(国別・ブランド別の統合管理)
- B2B(卸売)とB2C(一般消費者向け)を両方展開する事業者
- ERP・基幹システムとの高度な連携が必要な企業
- チェックアウトページの完全カスタマイズが必要な事業者
Shopify Flowによる業務自動化
Shopify Plusの最大の特徴の一つが、「Shopify Flow」という業務自動化ツールです。これにより、以下のような業務プロセスを自動化できます:
- 高額注文が入った際に、自動的にスタッフへ通知
- 在庫が一定数を下回ったら、自動的に仕入れ先へ発注メールを送信
- 初回購入者に対して、自動的にクーポンコードを付与
- VIP顧客が注文した際に、特別な梱包指示をタグ付け
月商が数千万円規模になると、こうした細かな業務の積み重ねが大きな工数になります。Shopify Flowはそれらを自動化し、スタッフがより創造的な業務に集中できる環境を作ります。
チェックアウトカスタマイズの重要性
通常のShopifyプランでは、チェックアウト(決済)ページのデザインやレイアウトを大きく変更することはできません。しかし、Shopify Plusでは、チェックアウトページを含めた完全なカスタマイズが可能です。
チェックアウトページは、購入の最終段階であり、コンバージョン率に直結する重要なページです。チェックアウトページの改善により、コンバージョン率が1%向上するだけで、売上が数百万円単位で変わることもあります。
大手企業の導入事例
Shopify Plusは、以下のような日本を代表する大企業に採用されています:
- 食品・飲料:サントリー、日清食品、オリオンビール、Soup Stock Tokyo、カンロ(B2B・従業員向け販売にも活用)
- アパレル・小売:TSIホールディングス(年間5億円のコスト削減を実現)、三陽商会、ミキハウス、WEGO
- グローバルブランド:ブルーボトルコーヒー、ネスレ、バドワイザー
- 小売・雑貨:ダイソー(B2CとB2Bサイトを運営し、複数ストア管理機能を活用)
- エンターテイメント:ちいかわマーケット(Shopify Plus導入後、3年間でGMV5倍以上の成長)
具体的な活用例
- TSIホールディングス:複数のブランドサイトをShopify Plusに統合することで、年間5億円のコスト削減と運営効率の大幅な向上を実現
- カンロ:Plusの専用B2B機能を活用し、一般消費者向けのB2C販売に加えて、卸売顧客や従業員向けの販売も同じプラットフォームで展開
- ダイソー:B2CサイトとB2Bサイトを運営し、複数ストアフロントを単一の組織から一元管理
これらの企業がShopify Plusを選んだ理由は、「高トラフィックへの安定対応」「柔軟なカスタマイズ性」「エンタープライズレベルのサポート」「B2B・複数ストアの統合管理」という4つの要素が揃っているからです。
年商規模の目安
Shopify Plusの月額料金は最低$2,300(約345,000円)からスタートします。一般的には、月商$80,000(約1,200万円)以上、年商1億円以上がShopify Plusの検討ラインと言われています。
ただし、以下のような特別な要件がある場合は、売上規模が小さくても早期にShopify Plusを検討すべきです:
- B2B/卸売チャネルを本格的に展開したい
- 複数の国やブランドで複数のストアを運営したい
- ERPなどの基幹システムとの大規模な連携が必須
- チェックアウト画面の完全なカスタマイズが必要
- 高度な自動化(Shopify Flow)が不可欠
手数料の完全ガイド:本当のコストを理解する
3-1. Shopifyペイメントの決済手数料
Shopifyの決済手数料は、利用するプランと決済方法によって異なります。最も重要なのは、Shopifyペイメント(Shopify独自の決済サービス)を利用するかどうかです。
プラン別の決済手数料一覧(Shopifyペイメント利用時)
プラン | 国内発行カード | 海外発行カード・Amex |
---|---|---|
Starter | 5.0% | 5.0% |
Basic | 3.55% | 3.9% |
Grow | 3.4% | 3.85% |
Advanced | 3.25% | 3.8% |
Shopify Plus | 要問合せ | 要問合せ |
Shopifyペイメントを使うメリット
Shopifyペイメントを利用する最大のメリットは、外部決済サービス利用時に発生する「取引手数料」が免除される点です。
Shopifyペイメントでは、以下の決済方法に対応しています:
- 主要クレジットカード(Visa、Mastercard、American Express、JCB)
- Apple Pay
- Google Pay
- Shop Pay(Shopify独自の高速チェックアウト)
また、Shopifyペイメントは管理画面から数クリックで設定でき、別途審査や複雑な手続きが不要なため、最短即日で決済機能を有効化できます。
3-2. 外部決済サービス利用時の追加手数料
Shopifyでは、Shopifyペイメント以外の決済サービス(PayPal、GMOペイメントゲートウェイ、Amazon Payなど)を利用することも可能です。しかし、その場合は各決済サービスの決済手数料に加えて、Shopifyへの取引手数料が別途発生します。
プラン別の外部決済取引手数料
プラン | 取引手数料 |
---|---|
Starter | 5.0% |
Basic | 2.0% |
Grow | 1.0% |
Advanced | 0.6% |
Shopify Plus | 0.2% |
外部決済を選ぶべきケース
一見すると、Shopifyペイメントを使った方が圧倒的にお得に見えますが、以下のようなケースでは外部決済サービスの併用も検討価値があります:
- すでに他の決済サービスと契約しており、より低い手数料率が適用されている場合
- 顧客層がPayPalなど特定の決済手段を強く好む場合
- Amazon Payなど、信頼性向上によるコンバージョン率アップが期待できる場合
- 既存の基幹システムと連携している決済サービスがある場合
【失敗事例】外部決済で想定外のコスト増になったケース
弊社のクライアント様で、「PayPalの方が知名度が高いから」という理由だけで、Shopifyペイメントを設定せずにPayPalのみを導入されたケースがありました。
PayPalの決済手数料は3.6% + 40円/件なので、一見するとShopifyペイメントの3.55%とほぼ同等に見えます。しかし、ベーシックプランの場合、これに2.0%の取引手数料が上乗せされるため、実質的な手数料率は5.6% + 40円/件となってしまいます。
月商100万円の場合:
- Shopifyペイメントのみ:100万円 × 3.55% = 35,500円
- PayPalのみ:100万円 × 5.6% + (40円 × 注文件数) = 約60,000円〜65,000円
- 差額:約25,000円/月
このクライアント様は、3ヶ月後にShopifyペイメントを追加導入し、PayPalは「お客様の選択肢」として残す形に変更されました。結果として、約70%のお客様がShopifyペイメント(クレジットカード)を選択し、決済手数料を大幅に削減できました。
【教訓】Shopifyを利用する場合、特別な理由がない限り、まずはShopifyペイメントを主力決済手段として設定することを強くおすすめします。
3-3. その他の潜在コスト:見落としがちな費用
Shopifyの料金体系を検討する際、月額料金と決済手数料だけに注目しがちですが、実際には以下のような「見えにくいコスト」も存在します。
1. ドメイン費用
独自ドメイン(例:yourshop.com)を使用する場合、ドメインの取得・更新費用が発生します。
- Shopify経由で購入:年間約2,200円($14)
- 外部サービス(お名前.com、ムームードメインなど):年間約1,000〜1,500円
Shopifyのサブドメイン(yourshop.myshopify.com)は無料で使用できますが、ブランドイメージの観点から、本格的なビジネスを行うなら独自ドメインは必須です。
2. テーマ費用:戦略的な初期投資
Shopifyには無料テーマも用意されていますが、より高度なデザインや機能を求める場合、有料テーマの購入を検討することになります。
- 無料テーマ:$0(約10種類が利用可能)
- 有料テーマ:$180〜$400(買い切り型)
- 人気の有料テーマ例:Impulse($400)、Prestige($400)、Symmetry($380)
- カスタムテーマ開発:30万円〜200万円
テーマとアプリの戦略的トレードオフ
ここに重要な判断があります。機能が豊富なプレミアムテーマに初期投資することは、無料テーマを使用して複数の単機能アプリを契約し続けるよりも、長期的にはコスト効率が高くなる場合があります。
具体例で比較してみましょう。商品レビュー、カウントダウンタイマー、Instagramフィードの機能を追加したい場合:
-
選択肢A(初期費用重視):無料テーマ + 3つの個別アプリ
初期費用:0円
月額費用:約3,000円(各アプリ1,000円と仮定)
2年後の総コスト:72,000円 -
選択肢B(戦略的投資):これらの機能が組み込まれた有料テーマ(例:Symmetry $380≒57,000円)
初期費用:57,000円
月額費用:0円
2年後の総コスト:57,000円
重要な教訓:初期段階で最も安価な選択が、ストアのライフサイクル全体で見た場合に最も経済的であるとは限りません。長期的な視点での総所有コスト(TCO)を考慮すべきです。
3. アプリの月額費用
Shopifyの大きな強みは、豊富なアプリエコシステムです。しかし、多くの高機能アプリは有料で、月額課金制となっています。
弊社が推奨する基本的なアプリとその費用目安:
アプリカテゴリ | 代表例 | 月額費用 |
---|---|---|
商品レビュー | Judge.me、Yotpo | $0〜$15 |
メールマーケティング | Klaviyo、Shopify Email | $0〜$30 |
SEO対策 | SEO Booster、Plug in SEO | $0〜$30 |
在庫管理 | Stock Sync、Stocky | $5〜$50 |
カート放棄対策 | Klaviyo、Privy | $0〜$30 |
スタート時は無料アプリ中心で月額0〜1,000円程度、成長フェーズでは月額5,000〜15,000円程度のアプリ費用を見込んでおくと良いでしょう。
4. 制作会社への開発費用
Shopifyは比較的簡単に始められるプラットフォームですが、本格的なECサイトを構築する場合、専門的な知識が必要になることも多々あります。
弊社のようなShopify制作会社に依頼する場合の費用目安:
- 基本的なストア構築(テーマカスタマイズ含む):30万円〜80万円
- オリジナルテーマ開発:100万円〜300万円
- 既存サイトからの移行(データ移行含む):50万円〜150万円
- システム連携・カスタム機能開発:50万円〜
5. Shopify POS(実店舗向け)の費用
オンラインストアだけでなく、実店舗での販売も行う場合、Shopify POSの機能が重要になります。
- POS Lite:すべてのプランに無料で含まれています。マーケットやポップアップストア、単一の小売カウンターでの対面販売を想定しており、決済受付や注文管理といった基本的な機能をカバーします
- POS Pro:ロケーションごとに月額13,000円の追加費用で利用できる有料アドオン。高度な在庫管理、スタッフの役割と権限設定、店舗内分析、オンライン注文品の店舗受け取り(BOPIS)や返品といったオムニチャネル機能が追加されます
複数の実店舗を持つビジネスには、POS Proが必須の機能となります。なお、Shopify Plusには複数のPOS Proロケーションが無料で含まれるため、確立された小売業者にとって強力な選択肢となります。
6. 保守・運用費用
サイト公開後も、以下のような継続的な費用が発生することがあります:
- 月次保守サポート:月額3万円〜10万円
- コンテンツ更新代行:都度見積もり、または月額固定
- 広告運用代行:広告費の20%程度
- SEOコンサルティング:月額5万円〜20万円
総コストのシミュレーション
以下は、月商100万円規模のECサイトを運営する場合の、初年度の総コスト例です:
項目 | 初期費用 | 月額費用 | 年間合計 |
---|---|---|---|
Shopify月額料金(Basic・年払い) | - | 3,650円 | 43,800円 |
決済手数料(3.55%) | - | 35,500円 | 426,000円 |
独自ドメイン | 1,500円 | - | 1,500円 |
有料テーマ | 57,000円 | - | 57,000円 |
アプリ費用 | - | 3,000円 | 36,000円 |
制作会社サポート | 500,000円 | - | 500,000円 |
合計(制作サポート含む) | 558,500円 | 42,150円 | 1,064,300円 |
合計(制作サポート無し) | 58,500円 | 42,150円 | 564,300円 |
このように、月額料金だけを見ると「安い」と思えるShopifyも、実際には様々なコストが重なります。ただし、これらのコストはビジネスを成長させるための「投資」であり、適切に運用すれば十分に回収できるものです。
特に注目すべきは、年払いを選択することで月額1,200円(年間14,400円)の節約ができる点と、有料テーマを購入することでアプリ費用を抑えられる点です。長期的な視点での総所有コスト(TCO)を意識した賢明な選択が重要です。
他社ECプラットフォームとの料金比較
4-1. Shopify vs BASE vs STORES:国内プラットフォーム徹底比較
日本国内でShopifyと並んでよく比較されるのが、BASE(ベイス)とSTORES(ストアーズ)です。どちらも「簡単にネットショップを開設できる」ことを売りにした国内プラットフォームですが、料金体系が大きく異なります。
料金体系の根本的な違い
項目 | Shopify (ベーシック) |
BASE (スタンダード) |
STORES (フリー) |
---|---|---|---|
月額料金 | 約5,000円 | 0円 | 0円 |
サービス利用料 | - | 3% | - |
決済手数料 | 3.55% | 3.6% + 40円/件 | 5% |
合計手数料 (売上に対して) |
3.55% | 6.6% + 40円/件 | 5% |
一目瞭然ですが、BASE・STORESは「月額無料」という魅力的な入口を用意しつつ、売上に対する手数料率が非常に高いという特徴があります。
コストシミュレーション:月商別の実質コスト比較
それでは、実際に月商別でコストがどう変わるのか、シミュレーションしてみましょう。
月間売上 | Shopify (ベーシック) |
BASE (スタンダード) |
STORES (フリー) |
---|---|---|---|
10万円 | 8,550円 | 6,640円 | 5,000円 |
30万円 | 15,650円 | 20,200円 | 15,000円 |
50万円 | 22,750円 | 33,360円 | 25,000円 |
100万円 | 40,500円 | 67,000円 | 50,000円 |
200万円 | 76,000円 | 133,600円 | 100,000円 |
300万円 | 111,500円 | 200,200円 | 150,000円 |
※注意:Shopifyは月額5,000円 + 決済手数料3.55%で計算。BASEは注文件数を100件/月、300件/月などと仮定して計算。
コスト効率の逆転点
上記のシミュレーションから分かる通り、月商30万円の時点で、ShopifyがBASEよりも安くなります。STORESと比較しても、月商50万円程度で同等になります。
つまり、「趣味の延長」や「お小遣い稼ぎ」レベルであればBASE・STORESで十分ですが、「本格的にビジネスとしてECサイトを運営する」のであれば、最初からShopifyを選ぶ方が賢明です。
【実例】BASEからShopifyへ移行したクライアント様
弊社のクライアント様で、BASEで月商50万円程度まで成長し、その後Shopifyに移行された事例があります。
移行の決め手となったのは、以下の3点でした:
- コスト:月商50万円の時点で、BASEの手数料が月額3.3万円程度に対し、Shopifyなら2.2万円程度で済む
- 機能:BASEではできない高度なカスタマイズや、販売チャネル連携(Instagram、Amazonなど)が必要になった
- ブランドイメージ:独自ドメインでのプロフェッショナルなサイトを構築したかった
移行後、このクライアント様は半年で月商を100万円まで伸ばされました。「BASEのままだったら、機能的な限界を感じて成長が止まっていたかもしれない」とおっしゃっていました。
それでもBASE・STORESを選ぶべきケース
ただし、以下のようなケースでは、BASE・STORESの方が適している場合もあります:
- とりあえずテスト販売をしてみたい(月商10万円以下を想定)
- 趣味の延長で、本格的なビジネスにする予定がない
- ITリテラシーに自信がなく、より簡単なプラットフォームが良い
- 初期費用を一切かけたくない
ただし、「将来的に月商50万円以上を目指す」のであれば、後からの移行コスト(データ移行、デザイン再構築など)を考えると、最初からShopifyで始めることを強くおすすめします。
4-2. Shopify vs WooCommerce:真のコスト比較
グローバル市場でShopifyの最大のライバルとされるのが、WordPress上で動作するオープンソースのECプラグイン「WooCommerce(ウーコマース)」です。
WooCommerceの「無料」の裏側
WooCommerceはオープンソースのため、プラグイン自体は無料です。しかし、実際にECサイトを運営するためには、以下の費用が別途発生します:
項目 | 費用目安(年間) |
---|---|
サーバーレンタル代 | 12,000円〜60,000円 |
独自ドメイン代 | 1,000円〜1,500円 |
SSL証明書代 | 0円〜10,000円(Let's Encryptなら無料) |
有料テーマ | 10,000円〜30,000円(買い切り) |
決済プラグイン | 0円〜50,000円 |
その他有料プラグイン | 10,000円〜100,000円 |
技術的メンテナンス(自分で行う場合は時間コスト) | 時間コスト or 外注費 |
合計 | 約33,000円〜250,000円+ |
WooCommerceは「無料」と言われますが、実際にはトータルコストでShopifyと大差ない、あるいは高くなるケースも多々あります。
技術的メンテナンスコストの考慮
WooCommerceの最大の隠れコストは、「技術的メンテナンスの手間と時間」です。
Shopifyはホスト型SaaSのため、以下の作業はすべてShopify側が自動で行ってくれます:
- サーバーの管理・メンテナンス
- セキュリティパッチの適用
- ソフトウェアのバージョンアップ
- バックアップ
- トラフィック増加時のスケーリング
一方、WooCommerceの場合、これらの作業をすべて自分で(または外注して)行う必要があります。特に、WordPressやWooCommerceのアップデート、プラグイン間の互換性チェック、セキュリティ対策などは、専門的な知識がないと対応が難しく、時間コストや外注費が大きな負担となります。
Shopify vs WooCommerce:どちらを選ぶべきか
判断基準 | Shopifyが適している | WooCommerceが適している |
---|---|---|
技術的スキル | ITリテラシーが高くない | PHP、WordPressに精通している |
優先事項 | ビジネスの成長に集中したい | 完全なコントロールを求める |
カスタマイズ | テーマ・アプリで十分 | コードレベルでの自由なカスタマイズが必要 |
コンテンツ戦略 | ECがメイン、ブログは補助的 | コンテンツマーケティングがメイン、ECは一部 |
予算 | 予測可能な固定費を好む | 変動費を最小化し、時間をかけて自分で構築したい |
弊社の見解としては、「ECサイトとしてビジネスを成長させることが最優先」であれば、Shopifyを選ぶべきです。一方、既存のWordPressサイトに物販機能を追加したい場合や、開発者として完全なコントロールを求める場合は、WooCommerceが適しているでしょう。
月商・事業規模別プランの選び方【実践ガイド】
5-1. 月商50万円以下:まずはベーシックプランで
これからECサイトを立ち上げる、あるいは月商50万円以下のスモールビジネスには、ベーシックプラン一択です。
ベーシックプランで十分な理由
- ECサイトとして必要な基本機能はすべて揃っている
- 月額約5,000円という低コストでリスクを抑えられる
- 商品登録数は無制限なので、成長の余地がある
- 後からプランアップグレードが簡単にできる
初期段階で入れるべきアプリ3選
スタート時は、アプリを入れすぎず、本当に必要なものだけに絞ることをおすすめします。弊社が推奨する「最初の3つ」は以下です:
- Judge.me(商品レビューアプリ):無料プランあり。商品ページに★評価とレビューを表示し、信頼性を高める
- Shopify Email(メールマーケティング):Shopify公式の無料メールツール。月2,500通まで無料で、顧客へのメール配信が可能
- Plug in SEO(SEO対策):無料プランあり。SEOの基本的な問題点を自動チェックし、改善提案をしてくれる
これらはすべて無料プランがあるため、初期費用を抑えつつ、ECサイトとしての基本機能を充実させることができます。
5-2. 月商50〜300万円:スタンダードプランへの移行タイミング
月商が50万円を超えてきたら、スタンダードプランへのアップグレードを検討するタイミングです。
移行を検討すべきサイン
- 月商が安定して50万円を超えるようになった
- 運営スタッフが3名以上に増えた(ベーシックは2名まで)
- もっと詳細なデータ分析がしたいと感じるようになった
- 複数の販売チャネル(実店舗、Instagram、Amazonなど)を本格的に展開したい
スタンダードプランで何が変わるか
最も大きな変化は、「標準レポート機能」が使えるようになることです。これにより、以下のような詳細な分析が可能になります:
- どの時間帯に売上が集中しているか
- どのマーケティングチャネルからの訪問者が購入率が高いか
- リピート顧客と新規顧客の割合
- 商品カテゴリー別の売上推移
これらのデータに基づいて、在庫計画や広告戦略を最適化することで、月額料金の差以上の売上向上が期待できます。
5-3. 月商300万円以上:プレミアムプラン検討期
月商が300万円を超えてくると、より高度なビジネス戦略が必要になります。この段階でプレミアムプランを検討しましょう。
プレミアムプランが威力を発揮するケース
- 複雑な配送条件(商品サイズ・重量別、地域別など)を設定する必要がある
- データドリブンな経営判断を行いたい(カスタムレポートの作成)
- 越境ECに本格的に取り組む(複数通貨対応、国際配送料の自動計算など)
- 運営スタッフが6名以上に増えた
決済手数料削減効果のシミュレーション
月商500万円の場合、プレミアムプランに移行することで、決済手数料だけで以下の削減効果があります:
- スタンダード:500万円 × 3.4% = 170,000円
- プレミアム:500万円 × 3.25% = 162,500円
- 削減額:7,500円/月
プレミアムプランの月額料金の差は約46,000円($399 - $92 = $307)ですが、決済手数料の削減7,500円に加え、高度なレポート機能による売上改善効果を考えると、投資対効果は十分にあると言えます。
5-4. 月商1,000万円以上・年商1億円超:Shopify Plus視野
月商が1,000万円を超え、年商1億円が見えてきたら、Shopify Plusの検討を始めるべきタイミングです。
Shopify Plusへの移行を検討すべきサイン
- 現在のプランでは処理しきれないほどのトラフィックがある
- チェックアウトページのカスタマイズが必要(コンバージョン率改善のため)
- 複数ブランド・複数ストアを運営している(または予定がある)
- B2B(卸売)とB2C(一般消費者向け)を両方展開したい
- 業務プロセスの自動化(Shopify Flow)が必要
Shopify PlusのROI(投資対効果)
Shopify Plusの月額料金は最低$2,500(約37.5万円)と高額ですが、年商1億円規模のビジネスであれば、以下のような形で投資を回収できます:
- 決済手数料削減:年商1億円の場合、プレミアムプランとPlusで年間約100万円の決済手数料差
- 業務効率化:Shopify Flowによる自動化で、スタッフの工数削減(人件費削減効果)
- コンバージョン率改善:チェックアウトカスタマイズで1%のCV率改善でも、年商1億円なら100万円の売上増
- 専任サポート:トラブル時の迅速な対応により、機会損失を防ぐ
急成長スタートアップの場合
現時点では年商5,000万円規模でも、今後1年で年商1億円を超える見込みが高い急成長中のスタートアップであれば、早めにShopify Plusに移行することをおすすめします。
その理由は、プラン移行自体は簡単ですが、Shopify Plusの機能を最大限活用するためのシステム構築には時間がかかるためです。成長カーブに合わせて早めに準備しておくことで、ビジネスの成長スピードを落とさずに済みます。
プラン選択の判断基準チェックリスト
6-1. 売上規模以外の判断軸
プラン選びでは、月商・年商といった売上規模が最も重要な判断基準ですが、それ以外にも考慮すべきポイントがあります。
1. 必要なスタッフアカウント数
Shopifyでは、プランによって管理画面にアクセスできるスタッフアカウント数に制限があります。
- ベーシック:2名まで
- スタンダード:5名まで
- プレミアム:15名まで
- Shopify Plus:無制限
売上規模がまだ小さくても、運営スタッフが増えた時点で、プランアップグレードが必要になります。例えば、商品登録担当、カスタマーサポート担当、マーケティング担当など、役割分担が進んでいる場合は要注意です。
2. 必要なレポート機能のレベル
- 基本レポート(ベーシック):売上、注文数、訪問者数など、基本的な数値の把握
- 標準レポート(スタンダード):商品別、顧客別、時間帯別など、詳細なセグメント分析
- 高度なレポート(プレミアム・Plus):カスタムレポートの作成、複雑なデータの可視化
「なんとなく売れている」レベルから、「どの商品がどの顧客層に売れているのか」を明確に把握したい段階になったら、レポート機能の充実したプランへの移行を検討すべきです。
3. 取り扱う商品数・SKU数
Shopifyでは、どのプランでも商品登録数は無制限です。ただし、商品数が数百〜数千SKUに及ぶ場合、在庫管理やレポート機能の重要性が増すため、スタンダード以上のプランが推奨されます。
4. 複数販売チャネルの有無
以下のような複数チャネル展開を行う場合、それぞれのチャネルのデータを統合的に管理できるスタンダード以上のプランが便利です:
- 実店舗(Shopify POS)
- Instagram/Facebook ショップ
- Amazon
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
6-2. プラン変更のベストタイミング
アップグレードのタイミング
以下のいずれかに該当したら、プランアップグレードを検討しましょう:
- 3ヶ月連続で、現在のプランで推奨される月商範囲を超えた
- スタッフアカウント数の上限に達した
- 現在のレポート機能では不足を感じるようになった
- より高度な機能(外部配送料計算、カスタムレポートなど)が必要になった
ダウングレードは可能か?
Shopifyでは、プランのダウングレードも可能です。ただし、以下の点に注意が必要です:
- ダウングレード後は、上位プラン限定の機能が使えなくなる
- スタッフアカウント数が制限を超える場合、事前に削除が必要
- 作成済みのカスタムレポートは保存されるが、編集・再作成はできなくなる
一般的には、一度上げたプランを下げることはほとんどありません。なぜなら、上位プランの機能に慣れてしまうと、それなしでの運営が難しくなるためです。
プラン変更時の注意点
- プラン変更は、管理画面から即座に実行できる
- アップグレードの場合、新プランは即座に有効になる
- 料金は日割り計算されるため、月の途中でも損はない
- ダウングレードの場合、現在の請求サイクル終了後に適用される
よくある質問(FAQ)
Q1. 無料トライアル期間は?
Shopifyでは、3日間の無料トライアルを提供しています(以前は14日間でしたが、2024年より3日間に短縮されました)。ただし、クレジットカード情報の登録なしで、ストアの構築や機能のテストが可能です。
無料トライアル期間中は、実際の販売はできませんが、商品登録、デザインカスタマイズ、アプリのインストールなど、ほぼすべての機能を試すことができます。
Q2. 途中でプラン変更できる?
はい、いつでも自由にプラン変更が可能です。アップグレードは即座に反映され、ダウングレードは現在の請求サイクル終了後に適用されます。
プラン変更の際、ストアのデータやデザイン、設定などはすべてそのまま引き継がれるため、安心して変更できます。
Q3. 年払いで割引はある?
はい、Shopifyでは年払いを選択することで、約10〜25%の割引が適用されます。割引率はプランによって異なりますが、長期的にShopifyを使用する予定であれば、年払いの方がお得です。
ただし、初めてShopifyを使う場合は、まず月払いで始めて、プラットフォームに慣れてから年払いに切り替えることをおすすめします。
Q4. 決済手数料以外の隠れコストは?
主な追加コストは以下の通りです:
- 独自ドメイン代:年間約1,000〜2,000円
- 有料テーマ代:買い切り約2万円〜5万円(必須ではない)
- 有料アプリの月額費用:月額0円〜数万円(使用するアプリによる)
- 制作会社への開発費用:30万円〜(自分で構築する場合は不要)
ただし、これらは「隠れコスト」というより、ビジネスを成長させるための投資と捉えるべきです。
Q5. 為替レートの影響は?(ドル建て料金)
Shopifyの料金はドル建てのため、為替レートの変動により、円換算での月額料金が変わります。
例えば、ベーシックプラン($33)の場合:
- 1ドル=140円の場合:4,620円
- 1ドル=150円の場合:4,950円
- 1ドル=160円の場合:5,280円
為替リスクを避けたい場合は、年払いを選択することで、1年間の料金を固定することができます。
Q6. 解約時の返金は?
月払いの場合、解約した月の料金は返金されません。ただし、年払いで途中解約する場合、未使用月分は日割り計算で返金されます。
また、Shopifyには「契約期間の縛り」がないため、いつでも自由に解約できます。
まとめ:最適なプラン選びがビジネス成功の第一歩
プラン選びの3つのポイント
本記事で解説してきた内容を、3つのポイントにまとめます。
-
1. 売上規模に応じて適切なプランを選ぶ
月商50万円以下ならベーシック、50〜300万円ならスタンダード、300万円以上ならプレミアム、年商1億円超ならShopify Plusが目安です。 -
2. 月額料金だけでなく、決済手数料とトータルコストで判断する
「無料」に惹かれてBASE・STORESを選ぶと、月商30万円を超えた時点でShopifyよりも高コストになります。本格的なビジネスを目指すなら、最初からShopifyがおすすめです。 -
3. 成長に合わせてプランを変更する前提で考える
Shopifyの最大の強みは、ベーシックからShopify Plusまで、シームレスにスケールできること。「今」に最適なプランを選び、成長に合わせてアップグレードしていけば問題ありません。
初心者は必ずベーシックから始めるべき理由
「将来的に大きく成長する予定だから、最初からスタンダードやプレミアムを選ぶべき?」と考える方もいらっしゃいますが、弊社の答えは「まずはベーシックから」です。
その理由は以下の通りです:
- ベーシックプランでも、ECサイトとして必要な機能はすべて揃っている
- 初期段階は、高度なレポート機能よりも「売れる商品・サイトを作ること」が最優先
- プランアップグレードはいつでも簡単にできる
- 初期投資を抑えることで、リスクを最小化できる
実際、弊社がサポートしてきたクライアント様の多くは、ベーシックプランで開始し、売上の成長に合わせてスタンダード、プレミアムへとステップアップされています。
成長に合わせてプランを変更する前提で考える
Shopifyの素晴らしい点は、プラットフォームを変更することなく、ずっと同じ環境で成長し続けられることです。
従来のEC構築では、小規模で開始したプラットフォームでは機能が不足し、成長に合わせてより高度なシステムへ「リプラットフォーミング(プラットフォーム移行)」が必要でした。これには、多大な時間・コスト・リスクが伴います。
Shopifyなら、ベーシックプランで始めた個人事業主が、そのまま年商数億円規模まで成長できる道筋が用意されています。「今」に最適なプランを選び、成長に合わせてアップグレードしていくという考え方が、最も賢明なアプローチです。
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株式会社FITONLINEは、Shopify専門の制作会社として、これまで50件以上のShopifyサイト開発に携わってまいりました。
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