
Shopifyのアプリとは?入れるべきおすすめ無料・有料アプリ20選
Shopifyでストアを開設したら、次に考えるべきは「どのアプリを導入するか」です。 Shopifyアプリストアには8,000以上のアプリがあり、適切なアプリを選ぶことでストアの機能を大幅に拡張できます。 本記事では、50件以上のShopifyサイト開発に携わってきた弊社が、実際に使用してきたおすすめアプリ20選を無料・有料別にご紹介します。
Shopifyアプリとは?基本を理解する
Shopifyアプリとは、Shopifyストアの機能を拡張するための追加プログラムです。スマートフォンにアプリをインストールするのと同じように、Shopifyストアにも様々な機能を追加できます。
Shopifyアプリストアの仕組み
Shopifyアプリストアには、2024年時点で8,000以上のアプリが登録されており、Shopify公式が提供するものから、サードパーティの開発会社が提供するものまで多種多様です。アプリは以下のようなカテゴリーに分類されています:
- マーケティング・集客
- 販売促進・コンバージョン最適化
- 在庫・注文管理
- 配送・物流
- 顧客サポート・CRM
- デザイン・カスタマイズ
- 分析・レポート
アプリストアでは、レビュー評価や利用者数、価格帯などで絞り込み検索が可能です。また、日本語対応しているかどうかも重要な選定基準となります。
無料アプリと有料アプリの違い
Shopifyアプリには大きく分けて以下の料金体系があります:
- 完全無料:インストールから利用まで費用が一切かからないアプリ。Shopify公式アプリに多い。
- フリーミアム:基本機能は無料で、高度な機能は有料プランで提供。Judge.meなどが該当。
- 無料トライアル期間付き:7〜30日間の無料期間後、有料プランへ移行。
- 完全有料:月額固定料金や従量課金制。専門性の高い機能を提供するアプリに多い。
- 成果報酬型:売上が発生した場合のみ手数料が発生。リスクが低く導入しやすい。
重要:TCO(総所有コスト)の落とし穴
Shopifyの基本プラン料金は手頃ですが、実際の月額運用コストは「Shopify基本プラン料金+全アプリの月額料金」となります。これがTCO(総所有コスト)という概念です。
多くの事業者が見落とすのが、ECサイトに不可欠な機能(定期購入、配送日時指定、ポイントシステムなど)はShopifyの標準機能に含まれておらず、アプリの追加が必須となる点です。その結果、「月額29ドルで始められる」と思っていたのが、実際には月額5〜10万円になることも珍しくありません。
弊社の経験上、スタート時は無料アプリで基本機能を整え、月商100万円を超えたあたりから有料アプリへの投資を検討するのが賢明です。年商1,000万円を超えると、有料アプリへの投資対効果が明確に出始めます。
アプリ導入のメリットとデメリット
メリット:
- コーディング不要で高度な機能を実装できる
- 開発期間を大幅に短縮できる(数週間→数時間)
- 定期的なアップデートとセキュリティ対応
- 専門的な機能(メールマーケティング、SEO対策など)を簡単に導入
デメリット:
- 月額コストが積み重なる(複数アプリで月3〜10万円になることも)
- アプリが増えるとサイト速度が低下する可能性
- アプリ同士の互換性問題が発生することがある
- デザインの統一感が損なわれる場合がある
実際に弊社が担当した案件では、15個以上のアプリを導入した結果、ページ読み込み速度が3秒以上遅くなったケースがありました。そのため「本当に必要なアプリだけを厳選する」という視点が重要です。
アプリを選ぶ前に知っておくべき5つのポイント
8,000以上あるアプリの中から最適なものを選ぶには、明確な基準が必要です。弊社が50件以上の開発案件で培ったアプリ選定のポイントを解説します。
1. ストアの目的・課題を明確にする
アプリ導入の前に「何を解決したいのか」を明確にしましょう。よくある課題と対応するアプリカテゴリーは以下の通りです:
- 集客が足りない → SEO対策アプリ、SNS連携アプリ
- カゴ落ちが多い → カゴ落ちメール、ポップアップアプリ
- リピート率が低い → メールマーケティング、ポイントシステム
- 在庫管理が煩雑 → 在庫管理アプリ、注文管理アプリ
- 配送コストが高い → 配送料金カスタマイズアプリ
目的が曖昧なまま「人気だから」という理由でアプリを入れると、コストだけがかさむ結果になります。
2. レビューと評価を確認する
アプリストアのレビューは非常に重要な判断材料です。以下の点をチェックしましょう:
- 評価:4.5以上が理想。4.0以下は慎重に検討
- レビュー数:100件以上あると信頼性が高い
- 最新のレビュー:直近3ヶ月以内のレビューを確認(アップデートで改善/悪化している可能性)
- 低評価の理由:「サポートが遅い」「日本語非対応」など致命的な問題がないか
- 「Built for Shopify」バッジ:Shopifyが認定した高品質アプリの証
「Built for Shopify」認証とは?
このバッジは、そのアプリがパフォーマンス、セキュリティ、使いやすさにおいてShopifyの最高基準を満たしていることを示します。Shopify公式が厳格な審査を行い、以下の基準をクリアしたアプリにのみ付与されます:
- サイト速度への影響が最小限
- Shopifyの最新API・機能との互換性
- 高品質なカスタマーサポート
- セキュリティ基準の遵守
弊社では、「Built for Shopify」認証を持つアプリを優先的に選定しています。また、レビューで「日本時間での対応が遅い」というコメントが多いアプリは避けるようにしています。
3. サポート体制と日本語対応
トラブル発生時のサポート体制は極めて重要です。特に日本のストア運営では以下を確認しましょう:
- 管理画面が日本語対応しているか
- ドキュメントが日本語で用意されているか
- 日本語でのカスタマーサポートがあるか(チャット、メール)
- サポート対応時間(日本時間で対応可能か)
日本製アプリの大きな利点は、日本語での手厚いサポートです。英語が苦手な場合は、多少機能が劣っても日本製アプリを選ぶ方が運用面では安心です。
4. 料金体系とコスト計算
アプリの料金体系は複雑な場合があります。以下の隠れコストに注意しましょう:
- 月額固定費:最も一般的。プラン別に機能制限あり
- 従量課金:メール送信数、注文数などに応じて課金
- 売上連動:売上の◯%を手数料として支払う
- 初期費用:セットアップ費用が別途必要な場合も
例えば、メールマーケティングアプリは「月額9.99ドル」と表示されていても、「500通まで」という制限があり、それを超えると追加料金が発生します。年間コストで計算すると月額よりかなり高額になることもあります。
5. 他のアプリとの互換性
複数のアプリを併用する場合、互換性の確認が必須です。特に以下の組み合わせは注意が必要:
- カート機能を拡張するアプリ同士(競合する可能性大)
- チェックアウトページをカスタマイズするアプリ
- 在庫管理系のアプリ(データの二重管理に注意)
弊社の失敗事例として、2つの異なるポップアップアプリを同時に導入した結果、両方のポップアップが表示されてユーザー体験を著しく損なったケースがありました。導入前に必ずテストストアで動作確認することをお勧めします。
【目的別】Shopifyアプリのカテゴリー解説
アプリを選ぶ際は、まず「どの目的で使うのか」を明確にすることが重要です。主要なカテゴリーごとに、どのような機能があるのか解説します。
集客・マーケティング系アプリ
ストアへの訪問者を増やすためのアプリです。主な機能:
- SEO対策:メタタグ最適化、サイトマップ生成、構造化データ追加
- SNS連携:Facebook、Instagram、TikTokとの商品連携
- メールマーケティング:ニュースレター配信、セグメント配信
- ポップアップ:メールアドレス収集、クーポン配布
弊社が運営するShopifyサイトでは、SEO対策とSNS連携を徹底することで、広告費ゼロで月間5万PVを達成しました。集客はすべての施策の基盤となるため、最優先で取り組むべきカテゴリーです。
売上アップ・販売促進系アプリ
訪問者を購入者に転換するためのアプリです。主な機能:
- クロスセル・アップセル:「この商品を買った人はこちらも購入」の提案
- カゴ落ち対策:カートに商品を入れたまま離脱したユーザーへのリマインドメール
- 割引・クーポン:複雑な割引ルールの設定(まとめ買い割引など)
- 在庫切れ通知:再入荷時の自動通知
- タイマー表示:「残り◯時間」などの緊急性演出
実際の事例として、カゴ落ちメールアプリを導入した化粧品ECサイトでは、カゴ落ち率が68%から52%に改善し、月間売上が約15%向上しました。
業務効率化・在庫管理系アプリ
バックオフィス業務を効率化するアプリです。主な機能:
- 在庫管理:複数倉庫の在庫一元管理、在庫アラート
- 注文管理:注文情報の一括編集、CSV出力
- 商品登録:CSVでの一括商品登録・更新
- 会計連携:freee、マネーフォワードなどとの自動連携
特に商品数が100点を超えるストアでは、手動での在庫管理は現実的ではありません。日本製の「らくらく在庫管理」などを使えば、在庫切れによる機会損失を防げます。
デザイン・UI/UX改善系アプリ
ストアの見た目や使いやすさを向上させるアプリです。主な機能:
- 商品検索強化:絞り込み検索、サジェスト機能
- 商品レビュー:星評価、写真付きレビュー表示
- 画像最適化:自動圧縮、遅延読み込み
- カスタムページビルダー:ドラッグ&ドロップでLP作成
ユーザーレビューを表示することで、社会的証明が働き転換率が向上します。弊社の計測では、レビューアプリ導入後、平均して転換率が1.3〜1.8倍に改善しています。
配送・物流系アプリ
配送に関する業務を効率化・最適化するアプリです。主な機能:
- 配送料金カスタマイズ:地域別、重量別の送料設定
- 配送日時指定:お届け日・時間帯の選択機能
- 配送追跡:顧客への配送状況自動通知
- 出荷ラベル印刷:送り状の一括印刷
日本のECでは「送料無料」や「配送日時指定」が当たり前のサービスとなっています。日本製アプリの「アプリde送料」を使えば、複雑な配送料金ルールも柔軟に設定できます。
顧客管理・CRM系アプリ
顧客との関係を深めるためのアプリです。主な機能:
- ポイントシステム:購入金額に応じたポイント付与
- 会員ランク:VIP顧客への特典提供
- サブスクリプション:定期購入の仕組み構築
- チャットサポート:リアルタイムでの顧客対応
新規顧客獲得コストは既存顧客維持コストの5倍と言われます。LTV(顧客生涯価値)を最大化するために、CRM系アプリは中長期的に重要な投資です。
【厳選】おすすめ無料アプリ10選
まずはコストをかけずに導入できる無料アプリから始めましょう。弊社が実際に使用して効果を確認したアプリを厳選しました。
1. Judge.me(商品レビュー)
機能:商品レビューの収集・表示、写真・動画レビュー、レビュー依頼メール自動送信、リッチスニペット対応
評価:★4.9(40,000件以上のレビュー)
料金:無料プラン(レビュー数無制限)、有料プラン「Awesome」月額$15〜
日本語対応:◯(管理画面・表示画面とも対応)
認証:「Built for Shopify」認証取得済み
商品レビューアプリの決定版です。無料プランでレビュー投稿数が無制限という驚異的なコストパフォーマンスを誇ります。写真や動画付きのレビュー収集、購入後に自動でレビュー依頼メールを送信、Googleショッピング連携、リッチスニペット(検索結果での星評価表示)に対応しています。
「Built for Shopify」認証を取得しており、サイト速度への影響が最小限に抑えられています。弊社の事例では、Judge.me導入後3ヶ月でレビュー数が150件を超え、転換率が1.6倍に向上しました。有料プラン「Awesome」(月額$15)では、カルーセル表示やより高度なカスタマイズが可能です。
2. 日本語住所入力(住所自動補完)
機能:郵便番号から住所を自動入力、全角カナを半角カナに自動変換
評価:★4.8
日本語対応:◯(日本製アプリ)
日本のECサイトでは必須のアプリです。郵便番号を入力するだけで住所が自動補完されるため、ユーザーの入力ストレスを大幅に軽減できます。特にスマホでの購入体験が劇的に向上します。設定も非常に簡単で、インストール後すぐに使えます。
3. Google Channel(Google連携)
機能:Google Merchant Center連携、Google広告連携、商品フィード自動生成
評価:★4.1
日本語対応:◯(Shopify公式アプリ)
Shopify公式の無料アプリで、商品をGoogleショッピングに簡単に掲載できます。Google広告を使った集客を考えている場合は必須です。商品フィードが自動で生成されるため、手動でCSVを作成する手間が省けます。
4. Facebook & Instagram(SNS連携)
機能:Facebook Shop作成、Instagramショッピング機能、商品タグ付け
評価:★4.0
日本語対応:◯(Shopify公式アプリ)
SNSマーケティングに力を入れる場合は必須のアプリです。Instagramの投稿に商品タグを付けて、直接購入ページへ誘導できます。若年層をターゲットとするストアでは特に効果的です。
5. CSV商品一括登録(商品管理)
機能:CSV形式での商品一括登録・更新、在庫数の一括変更
評価:★4.7
日本語対応:◯(日本製アプリ)
商品数が多いストアでは作業効率が大幅にアップします。Excelで商品情報を管理している場合、CSVに変換してワンクリックで一括登録できます。特に季節ごとの価格変更や在庫更新作業が劇的に楽になります。
6. まるっと集客(アフィリエイト広告)
機能:アフィリエイトマーケティング、ASP連携(A8.net、バリューコマースなど)、タグ管理
評価:★4.7
料金:無料インストール(成果報酬型のため売上発生時のみ費用発生)
日本語対応:◯(日本製アプリ)
日本市場向けのアフィリエイトマーケティング&広告管理アプリです。A8.netやバリューコマースなど、日本の主要アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)と連携できます。成果報酬型の料金モデルを採用しており、売上が発生した場合のみ費用がかかるため、初期費用をかけずにアフィリエイトマーケティングを始められます。
タグ設置も簡単で、技術知識がなくても数クリックで主要ASPとの連携が完了します。使いやすさと手厚い日本語サポートが高く評価されており、「広告費ゼロで集客を始めたい」という事業者に最適なアプリです。
7. Free Shipping Bar(送料無料バー表示)
機能:「あと◯円で送料無料」のバー表示、カスタマイズ可能なデザイン
評価:★4.8
日本語対応:△(設定次第で日本語表示可能)
送料無料ラインまでの残額を視覚的に表示することで、客単価アップを促します。「あと1,500円で送料無料」と表示されると、ユーザーは追加購入を検討しやすくなります。弊社の計測では平均注文金額が約12%向上しました。
8. Shopify Email(メールマーケティング)
機能:ニュースレター作成・配信、顧客セグメント、配信分析
評価:★4.2
日本語対応:◯(Shopify公式アプリ)
Shopify公式の無料メールマーケティングツールです。月間10,000通まで無料で送信でき、小規模ストアには十分です。顧客データと連携しているため、「最近購入した顧客」「VIP顧客」などセグメント配信が簡単にできます。
9. Search & Discovery(検索・フィルター)
機能:サイト内検索強化、商品フィルター、おすすめ商品表示
評価:★4.3
日本語対応:◯(Shopify公式アプリ)
ストア内の検索機能を強化するShopify公式アプリです。同義語設定(「スマホ」→「スマートフォン」も検索)や、カテゴリー別フィルター機能が追加できます。商品数が50点を超えたら導入を検討しましょう。
10. Stocky(在庫管理)
機能:在庫予測、仕入れ発注提案、在庫レポート
評価:★3.9
日本語対応:△(一部日本語対応)
Shopify公式の在庫管理アプリです。過去の販売データから在庫切れを予測し、適切な発注タイミングを提案してくれます。複数拠点で在庫を管理している場合や、商品数が100点を超える場合に特に有用です。
【厳選】おすすめ有料アプリ10選
売上が安定してきたら、有料アプリへの投資を検討しましょう。費用対効果の高いアプリを厳選しました。
1. 定期購買(サブスクリプション・日本製)
料金:月額980円〜
機能:定期購入設定、配送サイクルカスタマイズ、顧客管理
評価:★4.7
日本語対応:◯(日本製アプリ)
サブスクリプションモデルを実現する日本製アプリです。化粧品、健康食品、日用品など、リピート購入が期待できる商品に最適です。顧客は「毎月」「2週間ごと」など配送サイクルを自由に設定でき、解約も簡単にできるため、心理的ハードルが低いのが特徴です。弊社が担当した健康食品ECでは、導入6ヶ月で売上の35%が定期購入になりました。
2. まとめ割(セット割引・日本製)
料金:月額780円〜
機能:「3個買うと10%OFF」などの複雑な割引設定、ティア割引
評価:★4.6
日本語対応:◯(日本製アプリ)
Shopifyの標準機能では実現できない複雑な割引ルールを設定できます。「2個で5%OFF、3個で10%OFF」といったボリュームディスカウントや、「商品Aと商品Bを同時購入で500円OFF」といったセット割引が可能です。客単価アップに直結する施策を簡単に実装できます。
3. Loox(写真レビュー)
料金:月額9.99ドル〜
機能:写真付きレビュー、Instagram連携、レビューウィジェット
評価:★4.9
日本語対応:△(表示は日本語化可能)
ユーザーが撮影した商品写真をレビューとして掲載できるアプリです。テキストのみのレビューと比較して、写真付きレビューは信頼性が高く、転換率が大幅に向上します。また、顧客の投稿写真をInstagramのように並べて表示することで、UGC(ユーザー生成コンテンツ)マーケティングも実現できます。
4. Back in Stock(再入荷通知)
料金:月額19ドル〜
機能:在庫切れ商品への通知登録、自動メール送信、分析レポート
評価:★4.8
日本語対応:△(メール文面は日本語化可能)
在庫切れの商品ページに「入荷したら通知」ボタンを追加できます。潜在顧客を取りこぼさない仕組みとして非常に有効です。弊社が担当したアパレルECでは、再入荷通知からの購入が月間売上の8%を占めるまでになりました。
5. Klaviyo(メールマーケティング)
料金:無料プラン(連絡先250件まで)、月額20ドル〜(連絡先数・送信数に応じて変動)
機能:高度なセグメント配信、カゴ落ちメール、行動トリガーメール、AIツール、A/Bテスト
評価:★4.6
日本語対応:△(管理画面は英語、メール本文は日本語作成可能)
世界中のEC事業者が使う最強のメールマーケティングツールで、多くの専門家からEコマースマーケティングの標準ツールと見なされています。Shopifyとの深いデータ連携により、顧客の購入履歴や行動データを元にした強力なセグメンテーションが可能です。
「商品Aを購入した人に商品Bをおすすめ」「最終購入から30日経過した顧客にクーポン配信」「カゴ落ちユーザーへの3段階リマインド」など、高度な自動化フローを簡単に構築できます。AIツールやA/Bテスト機能も搭載しており、継続的な改善が可能です。
弊社が担当した年商80億円の食品ECでも採用しており、メール経由の売上が全体の25%、月間2,000万円を超えています。管理画面は英語ですが、メール本文は日本語で作成でき、一度設定すれば自動で運用できるため、英語が苦手でも問題ありません。最大250件の連絡先まで無料プランがあり、スモールスタートに最適です。
6. らくらく在庫管理(在庫アラート・日本製)
料金:月額880円〜
機能:在庫アラート、発注提案、複数倉庫管理
評価:★4.5
日本語対応:◯(日本製アプリ)
在庫が設定した数値を下回ると自動でアラート通知が届きます。商品数が多いストアでは、手動での在庫確認は現実的ではありません。このアプリを使えば、在庫切れによる機会損失を防ぎながら、過剰在庫も抑制できます。
7. アプリde送料(配送料金カスタマイズ・日本製)
料金:月額980円〜
機能:都道府県別送料設定、商品別送料、重量別送料
評価:★4.7
日本語対応:◯(日本製アプリ)
日本国内の複雑な配送料金体系に対応したアプリです。「北海道・沖縄は追加500円」「冷凍商品は別途送料」「5kg以上は送料1,500円」など、細かい設定が可能です。Shopifyの標準機能では実現できない日本独自の配送ルールを柔軟に設定できます。
8. かんたん発送管理(出荷作業効率化・日本製)
料金:月額1,280円〜
機能:送り状一括印刷、ヤマト・佐川連携、出荷ステータス自動更新
評価:★4.6
日本語対応:◯(日本製アプリ)
国内の配送業者(ヤマト運輸、佐川急便など)と連携し、送り状印刷から出荷完了まで一括管理できます。1日の発送件数が10件を超えたら導入を検討すべきです。手作業で送り状を書く時間が劇的に短縮され、人為的ミスも防げます。
9. Yotpo(レビュー・UGC)
料金:月額19ドル〜
機能:商品レビュー、Q&A、写真ギャラリー、ロイヤルティプログラム
評価:★4.7
日本語対応:△(表示は日本語化可能)
レビュー機能だけでなく、Q&A(商品に関する質問と回答)やポイントプログラムまで統合された総合マーケティングツールです。上級者向けですが、ブランドの信頼性を高め、コミュニティを形成したい場合に最適です。
10. AfterShip(配送追跡)
料金:月額9ドル〜
機能:配送状況追跡、顧客への自動通知、ブランドページ作成
評価:★4.6
日本語対応:△(通知メールは日本語化可能)
1,000以上の配送業者に対応した追跡システムです。「商品が発送されました」「配達中です」「配達完了しました」などのステータスを自動で顧客に通知します。「いつ届くの?」という問い合わせが激減し、カスタマーサポートの負担が軽減されます。
【実例紹介】弊社が実際に導入して成果が出たアプリ事例
理論だけでなく、実際の成果が重要です。弊社が手掛けた案件での具体的な数字をご紹介します。
事例1:食品ECサイトでのKlaviyo活用(年商80億企業)
課題:メールマーケティングの自動化と効率化
導入アプリ:Klaviyo
結果:メール経由の売上が全体の25%に到達
年商80億円を超える大手食品ECサイトで、Klaviyoを導入しました。以前は手動でメール配信していたため、セグメント配信が不十分でした。Klaviyo導入後は以下の自動化を実現:
- カゴ落ちユーザーへ3段階のリマインドメール(1時間後、24時間後、3日後)
- 最終購入から30日経過した顧客への再購入促進メール
- 商品Aを購入した顧客に関連商品Bをおすすめするクロスセルメール
- 誕生日月の顧客への特別クーポン配信
結果、メール経由の売上が月間2,000万円を超え、全体売上の25%を占めるまでになりました。特にカゴ落ちメールの回収率が18%と非常に高く、ROI(投資対効果)は1ヶ月で回収できました。
事例2:レビューアプリで転換率1.8倍を達成
課題:新規顧客の信頼獲得と転換率向上
導入アプリ:Judge.me
結果:転換率が1.2%→2.1%に改善(1.8倍)
立ち上げ6ヶ月の化粧品ECサイトで、ブランド認知度が低いことが課題でした。Judge.meを導入し、以下の施策を実施:
- 購入後7日目に自動でレビュー依頼メールを送信
- レビュー投稿者に次回使える500円クーポンを提供
- 写真付きレビューには追加で200円クーポンを提供
- 商品ページにレビュー平均点と件数を目立つ位置に表示
3ヶ月で150件以上のレビューが集まり、特に写真付きレビューが50件以上蓄積されました。結果、転換率が1.2%から2.1%に向上。特に新規訪問者の転換率改善が顕著で、「実際に使った人の写真」が購入の決め手になっていることがわかりました。
事例3:サブスクリプションアプリでLTV向上
課題:リピート率の低さとLTV(顧客生涯価値)の向上
導入アプリ:定期購買(日本製)
結果:6ヶ月で売上の35%が定期購入に
健康食品を扱うECサイトで、リピート率が20%程度と低迷していました。日本製の「定期購買」アプリを導入し、サブスクリプションモデルを実装:
- 初回購入時に「定期購入で10%OFF」のオファー表示
- 配送サイクルを顧客が自由に選択可能(1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月)
- スキップ・解約が顧客自身で簡単にできる仕組み
- 定期購入者限定の新商品先行販売
導入6ヶ月後、月間売上の35%が定期購入からの売上になりました。さらに、定期購入顧客のLTVは通常顧客の約3.5倍という結果に。解約率も月間5%以下と非常に低く、安定的な収益基盤を構築できました。
これらの事例から分かるように、適切なアプリを正しく活用すれば、明確な成果が得られます。重要なのは「アプリを入れること」ではなく、「課題を解決するためにアプリをどう活用するか」という視点です。
アプリのインストール方法と設定手順
アプリを初めて導入する方向けに、基本的な手順と注意点を解説します。
基本的なインストール手順
Shopifyアプリのインストールは非常に簡単です。以下の手順で進めます:
- アプリストアにアクセス:Shopify管理画面の左メニューから「アプリ管理」→「アプリとチャネルをおすすめ」をクリック
- アプリを検索:キーワードで検索、またはカテゴリーから探す
- 詳細を確認:機能、料金、レビューを確認
- 「アプリを追加」をクリック:インストールが開始される
- 権限の承認:アプリが要求する権限を確認し「インストール」をクリック
- 初期設定:アプリの設定画面が表示されるので、必要な設定を行う
多くのアプリは、インストール直後は無料トライアル期間に入ります。この期間中に十分テストして、継続利用するか判断しましょう。
アプリの権限について理解する
アプリインストール時に表示される「権限の承認」画面は必ず確認してください。アプリが要求する主な権限:
- 注文情報へのアクセス:注文管理・分析アプリに必要
- 顧客情報へのアクセス:メールマーケティング、CRMアプリに必要
- 商品情報の読み取り・編集:在庫管理、商品管理アプリに必要
- テーマの編集:デザイン系アプリがテーマファイルを変更する権限
- ストアフロントへのコード追加:トラッキングタグ、ポップアップなどを表示
個人情報を扱うアプリは特に慎重に。評価が低い、レビュー数が少ないアプリに顧客情報へのアクセスを許可するのは避けましょう。
初期設定で押さえるべきポイント
アプリをインストールしただけでは機能しません。以下の初期設定を必ず行いましょう:
- 表示位置の設定:レビューやポップアップの表示位置を調整
- デザインのカスタマイズ:ストアのデザインに合わせて色・フォントを変更
- 日本語化:顧客向けメッセージを日本語に翻訳
- 通知設定:メール通知の内容とタイミングを設定
- テスト注文:本番環境で動作確認を行う
特にメールを送信するアプリは、テストメールを自分宛に送って、文面やデザインを確認することが重要です。誤った設定のまま顧客にメールを送ってしまうと、ブランドイメージを損なう可能性があります。
弊社のおすすめ設定フロー:
- テストストア(開発環境)で動作確認
- 問題なければ本番ストアにインストール
- 「テストモード」や「一部の顧客のみ」で限定公開
- 1〜2週間データを確認
- 問題なければ全顧客に公開
この慎重なアプローチにより、本番環境でのトラブルを最小限に抑えられます。
アプリ導入時の注意点とトラブルシューティング
アプリは便利ですが、使い方を誤ると逆効果になることも。実際の現場で遭遇した問題と解決策をご紹介します。
アプリの入れすぎはサイト速度に影響する
これは最も多い失敗パターンです。アプリを追加するたびに、そのアプリを動作させるためのJavaScriptやCSSファイルがストアのテーマに追加されます。ブラウザはこれらのコードをダウンロードして実行する必要があるため、ページの読み込み時間が増加します。
サイト速度低下の具体的な影響:
- ページ読み込み速度が3秒以上になると、ユーザーの離脱率が急増
- 1秒の遅延でモバイルのコンバージョン率が最大27%低下するというデータも
- Google PageSpeed Insightsのスコアが低下し、SEO評価に悪影響
- モバイルでの表示速度がさらに悪化(4G回線では顕著)
弊社の経験では、アプリは10個以内に抑えるのが理想です。15個を超えると明確にパフォーマンスが低下します。実際の案件で、15個のアプリを導入していたストアをパフォーマンス分析したところ、アプリが原因でページ読み込み時間が約2.5秒も増加していました。
対策:
- 似た機能のアプリは1つに絞る
- 定期的に使っていないアプリをアンインストール
- Google PageSpeed Insightsで定期的に速度チェック
- どうしても必要なら、カスタムコーディングでの実装を検討
アンインストール時のコード削除を忘れずに
アプリをアンインストールしても、テーマファイルに追加されたコードが残ることがあります。これが積み重なると「ゴーストコード」としてサイト速度を低下させます。
アンインストール時のチェックリスト:
- アプリの管理画面から正式にアンインストール
- テーマエディタで「アプリコード」セクションを確認
- 残っているコードブロックを削除
- theme.liquidファイルで不要なJavaScript読み込みを削除
- アンインストール後、必ずストアフロントで表示確認
特に注意が必要なのは、テーマファイルを直接編集するタイプのアプリです。これらはアンインストールしても自動でコードが削除されないことが多いです。
よくあるトラブルと解決方法
実際の現場で頻繁に発生するトラブルと、その解決策をご紹介します。
トラブル1:アプリが表示されない
- 原因:テーマとの互換性問題、またはアプリブロックが有効化されていない
- 解決策:テーマエディタで該当アプリのブロックを追加。それでも表示されない場合はアプリのサポートに連絡
トラブル2:複数のアプリが競合する
- 原因:ほとんどのアプリは異なる開発者によって作られており、他のすべてのアプリとの互換性がテストされているわけではない。あるアプリのコードが別のアプリの動作を妨害することがある
- 具体例:フォントを変更するアプリと決済方法のロゴを表示するアプリが競合し、ロゴが正しく表示されなくなるケースや、2つのポップアップアプリを同時導入して両方が表示されるケースなど
- 解決策:どちらか一方を無効化またはアンインストール。本番環境に導入する前に、必ずステージング環境で他のアプリとの動作確認を行う
トラブル3:日本語が文字化けする
- 原因:アプリが日本語に対応していない、または設定が不十分
- 解決策:アプリの言語設定を確認。それでも解決しない場合は日本製アプリへの乗り換えを検討
トラブル4:月額料金が想定より高額になった
- 原因:従量課金の上限を把握していなかった
- 解決策:アプリの料金プランページで「Usage-based pricing」を確認。必要に応じて上位プランに変更するか、代替アプリを検討
トラブル5:アプリ導入後、転換率が下がった
- 原因:過度なポップアップ、読み込み速度の低下、デザインの不統一
- 解決策:A/Bテストを実施。アプリ導入前後で数値を比較し、効果が出ていないアプリは削除
弊社では、問題が発生した際は必ず「アプリを一時的に無効化して様子を見る」というアプローチを取ります。これにより、問題の原因を特定しやすくなります。
アプリに頼らないカスタマイズという選択肢
アプリは便利ですが、すべての課題をアプリで解決する必要はありません。場合によっては、カスタムコーディングの方が適していることもあります。
コーディングでの実装のメリット
アプリではなく、カスタムコーディングで機能を実装するメリット:
- 月額コストがゼロ:初期費用のみで、以降のランニングコストなし
- サイト速度への影響が最小限:必要最小限のコードのみを追加
- 完全なデザインコントロール:ブランドイメージを損なわない統一感
- 依存関係がない:アプリの仕様変更やサービス終了の影響を受けない
- 柔軟なカスタマイズ:独自の要件に100%対応可能
アプリよりコーディングが適しているケース:
- シンプルな機能追加(「送料無料まであと◯円」の表示など)
- デザインの細かい調整(ボタンの色、フォントなど)
- 既存アプリでは実現できない独自機能
- 長期的に使い続ける基本機能
例えば、「購入金額に応じて送料無料メッセージを表示」という機能は、アプリを使えば月額9.99ドル(年間約1.6万円)かかりますが、カスタムコーディングなら開発費3〜5万円の1回きりで済みます。2年目以降は完全無料です。
制作会社に依頼する判断基準
「自分でアプリを探すか」「制作会社に相談するか」の判断は難しいところです。以下の場合は制作会社への相談をお勧めします:
制作会社に相談すべきケース:
- 月間売上が100万円を超えている(投資対効果が見込める)
- 複数のアプリを使っており、月額コストが5万円を超えている
- サイト速度が遅く、ユーザー体験を改善したい
- 独自の業務フローに合わせたカスタマイズが必要
- 技術的な知識がなく、アプリ選定に時間がかかりすぎている
自分でアプリを探して良いケース:
- 立ち上げたばかりで売上が少ない
- 標準的な機能で十分(レビュー、SNS連携など)
- 試行錯誤しながら学びたい
- 予算が限られている
重要なのは「時間」と「お金」のバランスです。自分でアプリを探す時間が週に5時間以上かかっているなら、その時間を本業(商品開発、マーケティング)に使い、技術面はプロに任せた方が事業全体の成長は早くなります。
弊社のカスタマイズ事例
実際に弊社がアプリではなくカスタムコーディングで対応した事例をご紹介します。
事例1:複雑な配送料金ルールの実装
ある食品ECサイトで「常温商品と冷凍商品を同時購入した場合、2個口分の送料」という複雑なルールが必要でした。既存アプリでは実現できず、カスタムコーディングで実装。開発費8万円で、月額コスト0円を実現しました。
事例2:会員ランク別の表示出し分け
「VIP会員には特別価格を表示」「一般会員には通常価格のみ表示」という仕様をカスタマイズで実装。アプリでは月額50ドル以上かかる機能を、開発費12万円の1回きりで実現しました。
事例3:5つのアプリを1つのカスタム機能に統合
複数のアプリを使っていたストアで、月額コストが合計8万円に達していました。弊社で必要な機能をすべてカスタムコーディングで実装し直し、開発費40万円。5ヶ月でペイし、以降は完全に月額コストゼロになりました。さらにサイト速度が40%改善し、転換率も向上しました。
このように、中長期的に見れば、カスタムコーディングの方がコストパフォーマンスが高いケースは多々あります。ただし、これには専門的な知識と経験が必要です。
まとめ:あなたのストアに最適なアプリを選ぼう
本記事では、Shopifyアプリの基本から、おすすめの無料・有料アプリ20選、実際の導入事例まで詳しく解説しました。最後に重要なポイントをまとめます。
アプリ選定の5つの鉄則:
- 目的を明確にする:「人気だから」ではなく「この課題を解決するため」という明確な理由で選ぶ
- レビューを必ず確認:評価4.5以上、レビュー100件以上を目安に
- 日本語対応を重視:特にサポート体制が重要
- コストを長期で計算:月額×24ヶ月で2年間のコストを把握
- 10個以内に抑える:アプリの入れすぎはサイト速度に悪影響
フェーズ別おすすめアプリ構成:
立ち上げ期(月商0〜50万円):
- 日本語住所入力(必須)
- Judge.me(レビュー収集)
- Google Channel(集客)
- Facebook & Instagram(SNS連携)
成長期(月商50〜300万円):
- 上記に加えて
- Klaviyo(メールマーケティング)
- まるっと集客(アフィリエイト広告)
- 定期購買(リピート促進)
拡大期(月商300万円以上):
- 上記に加えて
- らくらく在庫管理(業務効率化)
- かんたん発送管理(物流効率化)
- カスタムコーディングでのオリジナル機能実装を検討
重要なのは、「すべてをアプリで解決しようとしない」ことです。売上規模が大きくなってきたら、カスタムコーディングでの実装も視野に入れましょう。月額コストが削減でき、サイト速度も改善します。
アプリ選定の最終チェックリスト:
- 「Built for Shopify」認証を持つアプリを優先する
- 無料トライアルを活用して必ず事前テストする
- ステージング環境で他のアプリとの互換性を確認する
- TCO(総所有コスト)を2年間で計算する(Shopify料金+全アプリ料金)
- Google PageSpeed Insightsで速度への影響を測定する
- 日本語サポートの有無と対応時間を確認する
- レビューの最新の評価(直近3ヶ月)を必ず確認する
Shopifyアプリは単なるツールではなく、事業の成長と差別化を可能にする戦略的資産です。多くのアプリを導入することではなく、ビジネス目標を達成するために「正しい」アプリを導入することが重要です。
本記事で紹介したアプリや選定基準を参考に、体系的かつ慎重な選定プロセスを実践してください。適切なアプリの組み合わせを選択し、管理することで、あなたのストアは確実に成長していきます。
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