
副業でネットショップは儲かる?月5万円を稼ぐための現実的な方法
「副業でネットショップを始めたいけど、本当に儲かるの?」
「月5万円くらい稼げたら生活が楽になるのに...」
このように考えている方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、副業でネットショップを運営して月5万円を稼ぐことは十分可能です。
しかし、「簡単に儲かる」と謳う情報に飛びつくと失敗する可能性が高くなります。現実的な数字と戦略を理解し、正しい方法で取り組むことが重要です。
この記事では、Shopifyを含む50件以上のECサイト開発に携わり、自社ECサイトで広告費ゼロで月間5万PVを達成した当社の知見をもとに、副業でネットショップを始めて月5万円を稼ぐための現実的な方法を解説します。
- 副業ネットショップの現実的な収益性
- 月5万円を稼ぐために必要な売上と利益率
- 成功するプラットフォームの選び方
- 具体的な5つのステップ
- 失敗しないための注意点
ぜひ最後まで読んで、あなたの副業ネットショップを成功させる第一歩を踏み出してください。
副業でネットショップは本当に儲かる?現実的な数字を知る
市場は成長している:14.6兆円のEC市場
まず良いニュースからお伝えします。日本のEコマース市場は力強く成長を続けており、BtoC(企業対消費者)の物販系分野だけで約14.6兆円から15.2兆円という巨大な市場規模に達しています。
さらに、商取引全体に占めるEコマースの割合を示す「EC化率」も上昇を続けており、重要な節目となる10%に迫っています。これは、10回の買い物のうち1回はオンラインで行われるようになったことを意味します。
CtoC(消費者間取引)市場も約2.5兆円規模と推定されており、個人が副業としてネットショップを始める環境は整っていると言えます。
実際、Shopify Japanの調査によれば、働く男女の62.6%が副業としてのEコマース運営に興味を持っていることが明らかになっています。そして、ネットショップ作成サービスBASEの調査では、ショップオーナーの半数以上(51.8%)が副業として運営しているというデータがあります。
しかし現実は厳しい:驚くべき廃業率
市場全体の成長とは裏腹に、個々のネットショップが成功を収めることは決して容易ではありません。ここからは厳しい現実をお伝えします。
業界の推定によれば、ネットショップの廃業率は以下の通りです:
- 初年度:30%が廃業
- 2年目まで:50%が廃業
- 10年以内:95%が廃業
これは、10年間存続できる店舗がわずか5%に過ぎないことを意味します。楽天市場の出店店舗を対象とした長期調査でも、学習意欲の高い熱心な事業者でさえ、17年後の生存率は21%にとどまっています。
この高い廃業率の最大の原因は、顧客獲得(集客)戦略の欠如です。多くの事業者が「ショップを開設すれば売れる」という幻想を抱き、趣味の延長線上での運営から脱却できずに市場から撤退を余儀なくされています。
「民主化と専門化のパラドックス」
BASEやSTORESのようなプラットフォームの登場により、ネットショップの開設は数分で完了するほど簡単になりました。しかし、この手軽さが市場に趣味レベルの運営者を大量に流入させ、結果として、専門的な戦略なしに成功することがかつてないほど困難になるというパラドックスを生み出しています。
成功するためには、開業初日からプロフェッショナルなマインドセットを持ち、その他大勢の趣味的運営者との差別化を意識的に図ることが不可欠です。
副業者の現実:中央値は月1万円未満
副業を持つ人々の平均月収は約6万5,000円ですが、この数値は一部の高額所得者によって引き上げられています。実態をより正確に反映する中央値ははるかに低く、副業者全体の約半数(48.1%)が月収1万円未満というデータがあります。
つまり、月5万円という目標は、ほとんど自己満足で終わる趣味(月収1万円未満の層)と、持続可能な副「業」とを分ける重要な境界線なのです。
副業ネットショップの平均的な収益
副業でネットショップを運営している人の収益レンジは以下のように分布しています:
- 月商5万円未満:35%(開始直後または集客不足)
- 月商5〜15万円:30%(軌道に乗り始めた段階)
- 月商15〜30万円:20%(安定してきた段階)
- 月商30万円以上:15%(本業化を検討できるレベル)
利益率は商品ジャンルによって大きく異なりますが、一般的に20〜40%程度です。つまり、月5万円の利益を得るためには、月商13〜25万円が必要という計算になります。
当社がサポートしてきたクライアント様の事例を見ても、初月は売上がほぼゼロでも、3〜6ヶ月後には月商20万円前後まで成長するケースが多く見られます。
成功事例:当社が支援したクライアント様のケース
実際に当社がShopify構築をサポートしたクライアント様の成功事例をご紹介します。
事例1:アウトドア用品のセレクトショップ(副業)
- 開始時期:2023年4月
- 商品:キャンプ用品の厳選仕入れ+オリジナルグッズ
- 初月売上:3万円
- 6ヶ月後:月商28万円(利益約8万円)
- 成功要因:Instagram×SEOの組み合わせ、ニッチなキャンプギアに特化
この方は本業を持ちながら、平日の夜1〜2時間、週末3〜4時間の作業で月8万円の利益を達成しました。特にInstagramでキャンプの様子を発信し、商品を自然に紹介する手法が功を奏しました。
事例2:ハンドメイドアクセサリーショップ(主婦の副業)
- 開始時期:2022年9月
- 商品:天然石を使ったオリジナルアクセサリー
- 初月売上:1.5万円
- 12ヶ月後:月商35万円(利益約22万円)
- 成功要因:Pinterestからの流入、季節商品の展開、リピーター施策
オリジナル商品のため利益率が高く(約60%)、リピーター獲得に成功したことで安定的な収益を生み出しています。
※これらの事例はクライアント様の許可を得て掲載しており、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。
失敗する人の共通点
一方で、ネットショップで失敗してしまう人にも共通するパターンがあります。これらを避けることが成功への近道です。
1. 市場調査をせずに商品を仕入れる
「この商品が好きだから売れるはず」という思い込みで商品を大量に仕入れてしまい、在庫を抱えて赤字になるケースです。需要があるか、競合はどのくらいいるか、価格帯は適正かを事前にリサーチすることが重要です。
2. 利益率を計算せずにスタート
売上だけを見て、実際にかかるコスト(仕入れ原価・配送料・プラットフォーム手数料・梱包資材費・広告費など)を計算していないと、「売れているのに利益が出ない」という状況に陥ります。
3. プラットフォーム選びを間違える
副業で月数万円を目指すのに、月額固定費が数万円かかる楽天市場に出店してしまうなど、自分の事業規模に合わないプラットフォームを選ぶと継続が困難になります。
4. 集客方法を持たない
「ネットショップを開設すれば勝手に売れる」と思っている人がいますが、実際にはサイトを作っただけでは誰も訪問しません。SEO・SNS・広告など、何らかの集客施策が必須です。
あなたに合ったビジネスモデルを選ぶ:3つの選択肢
ネットショップと一口に言っても、ビジネスモデルには大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれ異なる「スキルとリスクのトレードオフ」を持っており、自身の適性に合わせて選択することが重要です。
モデル1:クリエイター(ハンドメイド・オリジナル商品)
概要
アクセサリー、工芸品、アート作品など、自身で制作したユニークな商品を販売するモデルです。特にminneやCreemaといったハンドメイドマーケットプレイスで人気の高い参入形態です。
メリット
- 独自のブランドを構築しやすい:顧客ロイヤルティを高めるポテンシャルがある
- 高い利益率:一般的に40〜70%の利益率を設定できる
- 価格競争に巻き込まれにくい:オリジナル商品のため差別化が容易
- 製品の品質を完全にコントロールできる
デメリット
- 制作時間に収入が依存:生産が自身の労働時間に直結するため、スケールアップには限界がある
- 大量生産が難しい
- 品質管理が必要
価格設定の目安
一般的な経験則として、販売価格を原材料費の3倍に設定することで、人件費、手数料、そして利益を確保できるとされています。目指すべき粗利率は55%以上とされますが、初心者にとっては20%〜30%が現実的な範囲です。
向いている人:何か作るスキルがある人、創造性を活かしたい人、少量でも高単価で販売したい人
モデル2:キュレーター(せどり・転売)
概要
小売店やオンラインマーケットプレイスなどから安く商品を仕入れ、別のプラットフォームで利益を乗せて再販売するビジネスモデルです。実店舗で仕入れる「店舗せどり」と、オンラインで完結させる「電脳せどり」の2つの手法があります。
メリット
- 商品を自ら制作する必要がない
- 回転率の高い商品に集中できる:最小限の資本で始めることが可能
- すぐに始められる
- 品揃えを増やしやすい
デメリット
- 競争が非常に激しい:価格競争に陥りやすい傾向がある
- 利益率が低い:一般的に10〜30%程度
- 絶え間ない市場リサーチが必要:利益の出る商品を見つけ続ける必要がある
- 在庫リスクがある:物理的な在庫を管理し、梱包・発送作業を自身で行う必要がある
必須の法的要件:古物商許可
中古品(古物)を営利目的で転売する場合、警察署から「古物商許可」を取得することが法律で義務付けられています。これは交渉の余地のない絶対的な要件であり、申請手数料(19,000円)と約40日の審査期間を要します。無許可での営業は違法行為となります。
申請には住民票や身分証明書などの公的書類が必要となり、主たる営業所を管轄する警察署に提出します。
※新品のみを扱う場合は古物商許可は不要です。
向いている人:市場リサーチが得意な人、資金に余裕がある人、物流管理ができる人
モデル3:マーケター(ドロップシッピング)
概要
自身のネットショップに商品を掲載して販売しますが、在庫の保管と顧客への直接発送は第三者のサプライヤー(供給元)が行うモデルです。販売者自身は商品を物理的に一切取り扱いません。
メリット
- 極めて低い初期費用:事前に在庫を仕入れる必要がない
- 在庫リスクゼロ
- 梱包や発送作業が不要:マーケティングと顧客対応に完全に集中できる
デメリット
- 利益率が低い:他のモデルに比べて利益率が低くなる傾向
- 品質管理が困難:商品の品質や配送スピードはサプライヤーに依存
- 市場が非常に競争的:他の多くの販売者も同じ商品を扱うことができる
成功への道筋
ドロップシッピングでの成功は、ほぼ完全にマーケティングスキルに依存します。独自のブランドを構築し、ニッチな市場を見つけ、ソーシャルメディア広告などを通じて効果的にトラフィックを呼び込む能力が不可欠です。
向いている人:マーケティングスキルがある人、在庫リスクを避けたい人、デジタルマーケティングに集中したい人
どのモデルを選ぶべきか?
それぞれのビジネスモデルは、異なる「スキルとリスクのトレードオフ」を内包しています:
- クリエイターモデル:金銭的リスクは低いが、自身の時間を投下する「時間的リスク」が高い。成功は創造性や制作スキルに依存
- キュレーターモデル:在庫を抱える「金銭的リスク」と、古物商許可という「法的リスク」を伴う。成功は市場リサーチ能力と物流管理能力にかかっている
- マーケターモデル:金銭的リスクは低いが、顧客を獲得できない「マーケティングリスク」が非常に高い。成功は純粋な顧客獲得スキルに左右される
どのモデルを選択するかは、自身の既存スキル、リスク許容度、そして何に情熱を注げるかに基づいて戦略的に決定すべきです。特にキュレーターモデルにおける古物商許可は、多くの人が見過ごしがちな参入障壁です。この法的手続きは、単なる煩雑な作業ではなく、安易な参入者をフィルタリングし、真剣な事業者にとっては競争上の優位性を築くための最初の戦略的ステップと捉えるべきです。
月5万円を稼ぐために必要な売上と利益率の計算
「月5万円稼ぎたい」という目標を立てたら、次に考えるべきは「いくら売上を立てる必要があるか」です。これは利益率によって大きく変わります。
利益率別の必要売上額
月5万円の利益を得るために必要な月商を、利益率別に計算してみましょう。
利益率 | 必要な月商 | ビジネスモデル例 |
---|---|---|
10% | 50万円 | 低利益率の仕入れ商品 |
20% | 25万円 | 一般的な仕入れ商品 |
30% | 16.7万円 | 厳選仕入れ・小ロット |
40% | 12.5万円 | ハンドメイド・OEM商品 |
50% | 10万円 | オリジナル商品 |
70% | 7.1万円 | デジタルコンテンツ |
この表から分かるように、利益率が高い商品ほど、少ない売上で目標利益を達成できます。副業で時間が限られている場合、利益率の高いビジネスモデルを選ぶことが重要です。
商品ジャンル別の平均利益率
では、具体的にどのような商品ジャンルがどのくらいの利益率なのでしょうか。
1. 物販(仕入れ型):利益率10〜30%
メリット:
- 商品開発が不要
- すぐに始められる
- 品揃えを増やしやすい
デメリット:
- 利益率が低い
- 価格競争になりやすい
- 在庫リスクがある
向いている人:副業で高い月商を達成できる集客力がある人、または資金に余裕がある人
2. ハンドメイド・オリジナル商品:利益率40〜70%
メリット:
- 利益率が高い
- 独自性があり競合が少ない
- ブランド化しやすい
- ファンがつきやすい
デメリット:
- 制作時間がかかる
- 大量生産が難しい
- 品質管理が必要
向いている人:何か作るスキルがある人、少量でも高単価で販売したい人
3. デジタルコンテンツ:利益率70〜90%
メリット:
- 利益率が非常に高い
- 在庫リスクゼロ
- 配送作業が不要
- 一度作れば何度でも販売可能
デメリット:
- コンテンツ制作に専門知識が必要
- 販売できる人が限られる
- 購入者の信頼を得るのが難しい
向いている人:専門知識やノウハウを持っている人、デザインやテンプレートを作れる人
現実的な目標設定の例
実際に月5万円の利益を得るための現実的なシナリオをいくつか見てみましょう。
シナリオ1:仕入れ商品(利益率30%)で月5万円稼ぐ場合
- 必要な月商:約17万円
- 商品単価:3,000円
- 必要販売数:約57個(1日2個弱)
- 集客方法:Instagram+SEO+少額広告
例:アウトドア用品、ペット用品、美容グッズなど。仕入れ原価2,100円、販売価格3,000円(粗利900円)で、月57個売れば達成可能です。
シナリオ2:ハンドメイド商品(利益率50%)で月5万円稼ぐ場合
- 必要な月商:10万円
- 商品単価:5,000円
- 必要販売数:20個(1日1個未満)
- 集客方法:Instagram+Pinterest
例:アクセサリー、革製品、陶器など。材料費2,500円、販売価格5,000円(粗利2,500円)で、月20個売れば達成可能です。
シナリオ3:デジタルコンテンツ(利益率80%)で月5万円稼ぐ場合
- 必要な月商:6.3万円
- 商品単価:2,000円
- 必要販売数:32個
- 集客方法:SEO+SNS+note/Brain連携
例:Canvaテンプレート、Excelツール、撮影プリセットなど。制作コスト400円、販売価格2,000円(粗利1,600円)で、月32個売れば達成可能です。
※上記の計算は簡易的なもので、実際にはプラットフォーム手数料・配送料・梱包資材費・広告費なども考慮する必要があります。
副業ネットショップで成功する3つのプラットフォーム比較
ネットショップを始める際、最も重要な決定の一つが「どのプラットフォームを使うか」です。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったものを選びましょう。
1. Shopify(ショッピファイ)
おすすめ度:★★★★★
- 特徴:世界シェアNo.1のECプラットフォーム、175カ国以上で利用
- 月額費用:$33〜(Basicプラン、約5,000円〜)
- 決済手数料:Shopifyペイメント利用時3.25%〜、他社決済利用時は追加手数料
- 初期費用:なし(3日間無料トライアルあり)
メリット:
- デザインテーマが豊富で、おしゃれなサイトが作れる
- SEOに強く、Google検索で上位表示されやすい
- 8,000以上のアプリで機能拡張が可能
- Instagram・TikTokなどSNS連携が簡単
- 越境EC(海外販売)にも対応
- カゴ落ちメール機能など、売上アップ機能が標準装備
デメリット:
- 初期設定に多少の学習が必要(ただし日本語マニュアル充実)
- 月額固定費がかかる(売上ゼロでも$33必要)
- アプリを追加すると追加費用がかかることも
向いている人:
- 本格的にネットショップを成長させたい人
- ブランドイメージを大切にしたい人
- SEOで集客したい人
- 将来的に売上を拡大していきたい人
当社の見解:副業で月5万円を目指すなら、Shopifyが最もおすすめです。月額$33は必要ですが、SEOに強いため広告費を抑えられ、長期的にはコスパが非常に良いです。当社が支援したクライアント様の多くがShopifyで成功を収めています。
※当社はShopify専門の制作会社として5年の実績があります
2. STORES(ストアーズ)
おすすめ度:★★★★☆
- 特徴:無料で始められる国内ECプラットフォーム、デザイン性が高い
- 月額費用:フリープラン0円、スタンダードプラン月額2,980円(年払い時)
- 決済手数料:フリープラン5.5%、スタンダードプラン3.6%
- 初期費用:なし
メリット:
- 初期費用・月額費用が無料で始められる(フリープラン)
- 操作が簡単で、初心者でもすぐ開設できる
- 日本語サポートが充実
- Instagram連携が可能
- BASEよりも手数料が安い(スタンダードプラン)
デメリット:
- フリープランの決済手数料がやや高い(5.5%)
- カスタマイズ性が限定的
- SEOはShopifyより弱い
向いている人:
- 国内プラットフォームで安心して始めたい人
- デザイン性の高いショップを作りたい人
- 月商が15万円前後の規模で始めたい人
当社の見解:STORESはBASEとShopifyの中間的な位置づけです。月商が安定してきたらスタンダードプランに切り替えることで手数料を抑えられます。将来的にShopifyへの移行も視野に入れた「ステップアップ戦略」として適しています。
3. BASE(ベイス)
おすすめ度:★★★☆☆
- 特徴:無料で始められる国内ECプラットフォーム、180万ショップ以上が開設
- 月額費用:スタンダードプラン0円、グロースプラン月額5,980円
- 決済手数料:スタンダードプラン3.6%+40円+サービス利用料3%(合計6.6%+40円)
- 初期費用:なし
メリット:
- 初期費用・月額費用が無料で始められる(スタンダードプラン)
- 操作が簡単で、初心者でもすぐ開設できる
- 日本語サポートが充実
- Instagram連携が可能
デメリット:
- 決済手数料が高い(6.6%+40円はShopifyの約2倍)
- カスタマイズ性が低い(デザインの自由度が限られる)
- SEOが弱く、Google検索で上位表示されにくい
- 独自アプリの拡張性が限定的
向いている人:
- とりあえずネットショップを試してみたい初心者
- 初期投資をゼロにしたい人
- 月商が10万円以下の規模で始めたい人
当社の見解:BASEは「お試し」には最適ですが、月商が増えると手数料負担が重くなります。例えば月商20万円の場合、BASEでは手数料が約1.4万円かかるのに対し、Shopifyは約0.7万円+月額費用0.5万円=合計1.2万円で済みます。本気で月5万円を稼ぐならShopifyへの移行も検討しましょう。
4. Amazon・楽天などのモール型
おすすめ度:★★☆☆☆(副業には不向き)
- 特徴:大手ECモールに出店
- 月額費用:楽天:月額19,500円〜、Amazon:月額4,900円+販売手数料8〜15%
- 初期費用:楽天:60,000円〜
メリット:
- モール自体に集客力があり、検索されやすい
- 信頼性が高く、購入されやすい
- 広告機能が充実
デメリット:
- 月額固定費が高い(売上ゼロでも支払い必要)
- 販売手数料が高い(10%前後)
- 価格競争が激しく、利益率が低くなりがち
- 顧客データが十分に活用できない
- ブランドイメージを構築しにくい
向いている人:
- 法人として本格的に事業展開する人
- 月商100万円以上を目指す人
- 資金に余裕がある事業者
当社の見解:副業で月5万円の利益を目指すには、固定費が高すぎるため推奨しません。例えば楽天の場合、月額19,500円+販売手数料を考えると、月商50万円程度ないと赤字になるリスクがあります。
プラットフォーム比較表
項目 | Shopify | STORES | BASE |
---|---|---|---|
月額費用 | 約4,950円 | 0円〜2,980円 | 0円〜 |
決済手数料 | 約3.55% |
5.5%(フリー) 3.6%(スタンダード) |
6.6%+40円 |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
SEO対策 | ◎ 非常に強い | ○ 普通 | △ 弱い |
カスタマイズ性 | ◎ 高い | ○ 中程度 | △ 限定的 |
集客力 | ○ 自分で集客 | △ 自分で集客 | △ 自分で集客 |
副業向き | ◎ | ○ | △ |
月5万円の利益達成時のコスト試算
実際に月5万円の利益(利益率30%と仮定)を達成するために必要な売上(約16.7万円)が発生した場合の、各プラットフォームにおける月間総コストを試算してみましょう。
プラットフォーム | 月額費用 | 実質手数料率 | 月間総コスト(試算) |
---|---|---|---|
Shopify(ベーシック) | 約4,950円 | 約3.55% | 約10,866円 |
STORES(スタンダード) | 2,980円 | 3.6% | 約8,980円 |
BASE(スタンダード) | 0円 | 6.6%+40円 | 約13,200円 |
※注文数を55回と仮定した試算です。商品単価や注文頻度によって実際のコストは変動します。
この比較から明らかなように、「始めるのが最も安い」プラットフォーム(BASEの無料プラン)が、目標達成段階では「最もコストがかかる」という重要な事実がわかります。
売上が目標達成レベルに達すると、たとえ月額費用がかかっても、決済手数料率の低いプラットフォームの方が総コストを抑えられます。この分析から、STORESのスタンダードプランが最もコスト効率が良いことがわかりますが、長期的な拡張性と SEO効果を考慮すると、Shopifyへの投資も十分に合理的と言えます。
結論:副業で月5万円を目指すなら、Shopifyが最もバランスが良く、長期的に成功しやすいプラットフォームです。初期投資を抑えたい場合はBASEから始めて、軌道に乗ったらShopifyに移行する戦略もおすすめです。
月5万円を稼ぐための5つのステップ
ここからは、実際に副業で月5万円の利益を達成するための具体的なステップを解説します。この順番で進めることで、失敗のリスクを最小限に抑えながら確実にスタートできます。
ステップ1:売れる商品ジャンルを選ぶ
商品選びはネットショップ成功の最重要ポイントです。「自分が好きな商品」ではなく「市場で需要がある商品」を選ぶことが成功への第一歩です。
副業におすすめの商品ジャンル
1. 自分の趣味・専門知識を活かせるジャンル
あなたが詳しいジャンルなら、商品選定・説明文作成・顧客対応がスムーズに行えます。例:キャンプ好き→アウトドア用品、筋トレ好き→フィットネスグッズ、カメラ好き→撮影機材など。
2. 小さくて軽い商品(配送コスト削減)
アクセサリー、スマホケース、化粧品、文房具など。配送料が安く、梱包も簡単なため副業に最適です。送料無料にしても利益を確保しやすくなります。
3. リピート購入が見込める消耗品
コーヒー豆、サプリメント、スキンケア用品、ペットフードなど。一度顧客を獲得すれば継続的に購入してもらえるため、安定した売上が期待できます。
4. ニッチで競合が少ない商品
「登山×女性向け」「猫×オーガニック」など、特定のターゲットに絞った商品。競合が少ないため価格競争に巻き込まれにくく、ファンがつきやすいです。
5. 利益率が高い商品
ハンドメイド商品、オリジナルグッズ、OEM商品など。前述の通り、利益率が高いほど少ない販売数で目標利益を達成できます。
避けるべきジャンル
1. 大型家具・家電など配送コストが高いもの
配送料が数千円かかると、価格競争力が落ちます。また梱包も大変で、副業には不向きです。
2. Amazon・楽天で価格競争が激しいもの
大手家電、有名ブランドの定番商品など。個人では価格で勝てず、利益が出ません。
3. トレンド依存が強いもの
流行のキャラクターグッズなど。在庫を抱えるリスクが高く、トレンドが終わると売れなくなります。
4. 許認可が必要な商品(初心者は避ける)
食品(食品衛生責任者)、化粧品(化粧品製造販売業許可)、中古品(古物商許可)など。手続きが煩雑なため、まずは許認可不要な商品から始めましょう。
商品リサーチの方法
商品を選ぶ前に、必ず市場調査を行いましょう。
- Googleトレンド:検索ボリュームの推移を確認(季節性の有無など)
- Amazon・楽天:類似商品のレビュー数・評価を確認(需要の大きさ)
- Instagram:ハッシュタグの投稿数を確認(SNS需要)
- Googleキーワードプランナー:関連キーワードの検索数を調査
※「需要がある」かつ「競合が強すぎない」ニッチなポジションを狙うのがポイントです。
ステップ2:仕入れ先・商品開発の方法を決める
商品ジャンルが決まったら、次は「どこから商品を調達するか」を決めます。大きく分けて「仕入れ型」と「オリジナル商品型」の2パターンがあります。
仕入れ型の場合
既存の商品を仕入れて販売するモデルです。商品開発不要ですぐに始められますが、利益率は低めです。
1. 国内卸サイト(おすすめ度:★★★★☆)
- NETSEA(ネッシー):国内最大級の卸サイト、無料会員登録で利用可能
- スーパーデリバリー:審査制だが品質の高い商品が揃う
- TopSeller(トップセラー):無在庫販売が可能(在庫リスクゼロ)
メリット:小ロットから仕入れ可能、日本語対応、配送が早い
デメリット:利益率が低め(20〜30%程度)
2. 海外仕入れ(おすすめ度:★★★☆☆)
- Alibaba(アリババ):中国の大手卸サイト、大量仕入れに向く
- AliExpress(アリエクスプレス):小ロット・個人向け、日本語対応あり
メリット:仕入れ単価が非常に安い、利益率を高くできる
デメリット:配送に2〜4週間かかる、品質リスク、言語の壁
3. メーカー直接交渉(おすすめ度:★★★★★)
国内メーカーに直接連絡し、卸価格で仕入れる方法。競合が少なく、利益率も高くなります。
メリット:独占販売契約を結べることも、高い利益率
デメリット:最低ロット数が多い場合がある、交渉スキルが必要
オリジナル商品型の場合
独自商品を作って販売するモデルです。利益率が高く、ブランド化しやすいのが特徴です。
1. ハンドメイド作品(おすすめ度:★★★★★)
自分で制作した商品を販売。アクセサリー、バッグ、陶器、石鹸、キャンドルなど。
メリット:利益率50〜70%、完全オリジナルで競合なし
デメリット:制作時間がかかる、大量生産が難しい
2. OEM商品(工場に委託製造)(おすすめ度:★★★★☆)
工場にオリジナル商品を製造してもらう方法。例:オリジナルTシャツ、化粧品、サプリメントなど。
- 国内OEM工場(品質高いが単価高め)
- 中国OEM工場(単価安いが最低ロット多め)
メリット:利益率40〜60%、大量生産可能、ブランド化できる
デメリット:初期投資が必要(数万〜数十万円)、最低ロットあり
3. デジタルコンテンツ(おすすめ度:★★★★★)
デジタルデータを販売する方法。在庫リスクゼロで利益率が非常に高いのが魅力です。
- Canvaテンプレート(名刺、SNS投稿用デザイン)
- 写真・イラスト素材
- Lightroom・Photoshopプリセット
- Excelテンプレート(家計簿、スケジュール表)
- ノウハウ・教材PDF
- 音楽・効果音素材
メリット:利益率70〜90%、在庫リスクゼロ、配送作業なし
デメリット:専門スキルが必要、価格設定が難しい
※副業で時間が限られている場合、利益率の高い「オリジナル商品型」または「デジタルコンテンツ」がおすすめです。
ステップ3:ネットショップを開設する
商品と仕入れ先が決まったら、いよいよネットショップを開設します。ここではShopifyでの開設手順を詳しく解説します。
Shopifyでの開設手順(推奨)
手順1:Shopify公式サイトで無料トライアル登録
Shopify公式サイトにアクセスし、メールアドレスを入力して3日間の無料トライアルを開始します。クレジットカード登録は不要です。
手順2:ストア名・基本情報を設定
- ストア名を決定(後から変更可能)
- 住所・連絡先情報を入力
- 日本円・日本語に設定
手順3:デザインテーマを選択
Shopifyには無料・有料のテーマが豊富にあります。最初は無料テーマで十分です。おすすめ無料テーマ:
- Dawn(ドーン):シンプルでSEOに強い、最新の標準テーマ
- Craft:ハンドメイド・アート系に最適
- Sense:ミニマルでおしゃれなデザイン
手順4:商品登録
商品情報を丁寧に入力することがSEO対策にも繋がります。
- 商品名:検索されるキーワードを含める(例:「オーガニック コーヒー豆 エチオピア 200g」)
- 商品説明:ベネフィット(購入者のメリット)を明確に記載
- 商品画像:最低3枚以上、白背景+使用イメージ写真
- 価格設定:競合調査を基に利益率を確保した価格
- 在庫数:正確に入力
手順5:決済方法を設定
Shopifyペイメントを有効化すれば、クレジットカード決済がすぐに利用できます。
- Shopifyペイメント(推奨):手数料3.25%〜、追加手数料なし
- PayPal:手数料3.6%+40円
- コンビニ決済(KOMOJU等のアプリ利用)
- 銀行振込
手順6:配送設定
- 配送料を設定(全国一律、地域別、送料無料ラインなど)
- 配送業者を選定(ヤマト、佐川、日本郵便など)
- 配送日数の目安を記載
手順7:必須ページを作成
法律で義務付けられているページを作成します。
- 特定商取引法に基づく表記:事業者名、住所、電話番号、返品ポリシーなど
- プライバシーポリシー:個人情報の取り扱いについて
- 利用規約:購入条件や禁止事項
- 返品・交換ポリシー:返品条件を明記
※Shopifyには各ページのテンプレートが用意されているので、自分の情報に書き換えるだけでOKです。
手順8:テスト注文で動作確認
公開前に、必ずテスト注文を行って購入フローを確認しましょう。Shopifyペイメントのテストモードを使えば実際に課金されずにテストできます。
手順9:ショップを公開
すべての設定が完了したら、有料プランに切り替えてショップを公開します。最初はBasicプラン($33/月)で十分です。
※Shopifyの初期設定が不安な方は、当社の構築サポートもご検討ください
ステップ4:集客・販売戦略を実行する
ネットショップを開設しただけでは売上は上がりません。集客施策が最も重要です。副業で限られた時間の中で効果的な集客方法を実行しましょう。
副業でできる効果的な集客方法
1. SEO対策(無料・長期的効果大)★★★★★
SEO(検索エンジン最適化)は、Google検索で上位表示させる施策です。広告費ゼロで継続的に集客できるため、副業に最も適した集客方法です。
具体的なSEO施策:
- 商品ページのタイトル最適化:「キャンプ テーブル 折りたたみ 軽量 アルミ」のように検索キーワードを含める
- 商品説明文を充実させる:最低300文字以上、キーワードを自然に含める
- altタグを設定:画像にalt属性で説明を付ける
- ブログ記事を書く:「〇〇の選び方」「〇〇おすすめ10選」など、検索されやすい記事
- URLを最適化:商品URLに商品名を含める(Shopifyは自動生成)
- ページ速度を改善:画像を圧縮する
当社の実績:当社が運営するShopifyサイトでは、SEO対策により広告費ゼロで月間5万PVを達成しました。3〜6ヶ月かけて記事を積み上げることで、安定した集客が可能になります。
2. SNS運用(Instagram・TikTok・Pinterest)★★★★☆
SNSは無料で始められ、商品の魅力を視覚的に伝えられるため、副業に最適です。特にビジュアルが重要な商品(ファッション、インテリア、食品など)に効果的です。
Instagram運用のコツ:
- 統一感のあるフィード:ブランドイメージを統一(色調、構図など)
- ハッシュタグ戦略:10〜20個、ビッグ・ミドル・スモールキーワードを組み合わせる
- ストーリーズ活用:日常的な投稿で親近感を演出、アンケート機能で顧客の声を聞く
- リール動画:15〜30秒の短い動画で商品の使い方を紹介
- プロフィールにShopifyリンク:直接ショップに誘導
Pinterest(ピンタレスト)の活用:
Pinterestは画像検索エンジンのような役割を果たし、購入意欲の高いユーザーが多いのが特徴です。特にハンドメイド、インテリア、レシピ、ファッションなどで効果的です。
- 商品画像を縦長(2:3比率)で投稿
- 商品ページへのリンクを設定
- 検索されやすいキーワードをピンの説明に含める
TikTokの活用:
短い動画で商品の魅力を伝えます。バズると一気に拡散する可能性があります。
- 商品の使い方・開封動画
- ビフォーアフター
- トレンド音源を活用
3. 少額広告テスト(月1〜3万円程度)★★★☆☆
SEO・SNSで基盤を作った後、売上を加速させるために少額広告を試してみましょう。最初は月1万円程度の予算で十分です。
Meta広告(Facebook・Instagram):
- ターゲティング精度が高い(年齢・性別・興味関心で絞り込み)
- 1日300円〜テスト可能
- Shopifyと連携しやすい
運用のコツ:
- 複数の広告クリエイティブをテスト(画像・動画・コピー)
- コンバージョン率(購入率)を測定
- ROAS(広告費用対効果)が2.5以上なら継続、以下なら改善または停止
Google ショッピング広告:
- Google検索結果に商品画像付きで表示
- 購入意欲の高いユーザーにリーチ
- Shopifyと連携可能
4. メールマーケティング★★★★☆
購入してくれた顧客や、メールアドレスを登録してくれた見込み客に対してメールを送り、リピート購入を促します。
- 購入後のお礼メール
- 新商品・セール情報の配信
- カゴ落ちリマインドメール(Shopify標準機能)
- 誕生日クーポン
おすすめShopifyアプリ:
- Klaviyo(クラビヨ):高機能メールマーケティングツール
- Shopify Email:無料で使えるメール配信機能
※副業の場合、まずは「SEO+SNS」の無料施策に注力し、売上が安定してから広告を検討するのがおすすめです。
ステップ5:改善・リピーター獲得
ショップを運営し始めたら、データを分析して改善を繰り返すことが重要です。また、新規顧客を獲得するコストは、既存顧客にリピート購入してもらうコストの5倍と言われるため、リピーター獲得が利益アップの鍵です。
売上を伸ばすための改善ポイント
1. Googleアナリティクスでアクセス解析
Googleアナリティクス(GA4)をShopifyに連携させ、以下の数値を定期的にチェックしましょう。
- 訪問者数:どのくらいの人が訪れているか
- 流入経路:Google検索、SNS、広告など、どこから来ているか
- 人気ページ:どの商品ページがよく見られているか
- コンバージョン率:訪問者のうち何%が購入しているか(目安:1〜3%)
- カゴ落ち率:カートに入れたのに購入しなかった人の割合(平均70%)
改善アクション例:
- コンバージョン率が低い→商品説明を充実させる、価格を見直す
- カゴ落ち率が高い→送料を明確にする、決済方法を増やす
- 特定の商品が人気→類似商品を追加する
2. カゴ落ち対策(Shopifyのカゴ落ちメール機能活用)
カートに商品を入れたまま購入せずに離脱した顧客に対して、自動でメールを送る機能です。Shopifyでは標準機能として利用できます。
- カートに入れた商品の画像付きでリマインド
- 「10%オフクーポン」などインセンティブを付ける
- カゴ落ちメールの開封率は約40%、コンバージョン率は10〜15%と高い
3. 商品レビューの依頼・掲載
商品レビューは購入決定に大きく影響します。レビューがある商品は、ない商品と比べて購入率が約270%高いというデータもあります。
- 購入後1週間程度で「レビュー依頼メール」を送る
- レビュー投稿でクーポンプレゼントなどインセンティブを用意
- Shopifyアプリ「Judge.me」や「Loox」でレビュー機能を追加
4. リピーター向けメールマーケティング
リピート購入を促すための施策:
- 購入後フォローアップ:「商品は気に入っていただけましたか?」
- 関連商品のおすすめ:購入履歴を基に関連商品を提案
- VIP会員制度:2回以上購入した顧客に特別割引
- 誕生日クーポン:誕生月に特別クーポンを送付
- 在庫復活通知:「欲しかった商品が再入荷しました」
5. SNSでのコミュニケーション
- 顧客の投稿をリポスト(ユーザー生成コンテンツの活用)
- 質問にすぐ返信してファンを作る
- ストーリーズで商品の裏側を見せる
6. 定期購入(サブスクリプション)の導入
消耗品を扱っている場合、定期購入の仕組みを作ると安定した売上が見込めます。
- コーヒー豆を毎月お届け
- サプリメントを2ヶ月ごとにお届け
- Shopifyアプリ「Bold Subscriptions」や「Recharge」で実装可能
※月5万円を安定して稼ぐには、リピーターが30〜40%いるのが理想です。新規獲得だけでなくリピーター獲得にも力を入れましょう。
副業でネットショップを運営する際の注意点
副業でネットショップを運営する際には、本業や法律面での注意点があります。トラブルを避けるために、事前に知っておくべきポイントを解説します。
1. 確定申告・税金の知識を身につける
副業でネットショップを運営して利益が出た場合、年間所得が20万円を超えると確定申告が必要です。
所得の計算方法
所得 = 売上 − 経費
経費として計上できるもの:
- 商品の仕入れ原価
- 配送料
- 梱包資材費(ダンボール、緩衝材など)
- Shopifyの月額費用・アプリ費用
- 広告費
- 撮影機材(商品写真用)
- 通信費の一部(按分)
- 家賃の一部(自宅を作業場として使用している場合、按分)
確定申告のタイミング:翌年2月16日〜3月15日
確定申告の方法:
- 白色申告:簡易的な帳簿でOK
- 青色申告:複式簿記が必要だが、最大65万円の控除が受けられる
おすすめツール:
- freee(フリー):会計ソフト、初心者でも使いやすい
- マネーフォワード クラウド確定申告
※税金のことは税理士に相談するのが確実です。初回無料相談を行っている税理士事務所も多いです。
2. 本業との両立・時間管理
副業でネットショップを運営する場合、本業に支障をきたさない範囲で行うことが大前提です。
現実的な作業時間の目安
- 平日:1〜2時間(商品発送、顧客対応、SNS投稿)
- 休日:3〜5時間(商品登録、コンテンツ作成、分析・改善)
- 合計:週15時間前後
時間を効率化する方法
- Shopifyアプリで自動化:在庫管理、カゴ落ちメール、発送通知など
- テンプレート化:よくある質問への返信テンプレートを作成
- SNS予約投稿:週末にまとめて投稿を予約
- 作業をルーティン化:「月曜は発送」「火曜は顧客対応」など曜日ごとに決める
会社の就業規則を確認
副業が禁止されている会社もあります。必ず就業規則を確認し、必要であれば上司や人事に相談しましょう。最近は副業を認める企業が増えていますが、競合する事業や会社の信用を損なう副業は禁止されているケースが多いです。
3. 在庫管理・発送業務の効率化
副業で最も大変なのが「在庫管理」と「発送業務」です。効率化の工夫をしましょう。
在庫管理のコツ
- 最初は少量仕入れ:売れ筋が分かるまで大量仕入れは避ける
- 在庫管理アプリ:Shopifyの在庫管理機能を活用
- 無在庫販売:TopSellerなどのドロップシッピングサービスを使えば在庫リスクゼロ
発送業務の効率化
- 梱包資材をまとめ買い:ダンボール、緩衝材、テープなど
- 発送作業を週2回に集約:毎日発送は大変なので、例えば火・金の夜にまとめて発送
- 送り状発行を効率化:Shopifyアプリ「Ship&co」でヤマト・佐川の送り状を一括印刷
- フルフィルメントサービスの活用:売上が安定したら、発送代行サービス(オープンロジ、はぴロジなど)に委託する
4. 法律・規制の遵守
ネットショップ運営には法的な義務があります。違反するとペナルティを受ける可能性があるため、必ず守りましょう。
特定商取引法に基づく表記(必須)
ネットショップには以下の情報を表示する義務があります:
- 事業者の氏名(法人の場合は会社名)
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 販売価格・送料
- 支払方法・時期
- 商品の引渡時期
- 返品・交換条件
※自宅住所を公開したくない場合は、バーチャルオフィスを利用する方法もあります(月額数千円)。
古物商許可が必要なケース
中古品を仕入れて販売する場合は、古物商許可(警察署に申請、手数料19,000円)が必要です。
- メルカリ・ヤフオクで仕入れた中古品を転売
- 古着・中古家電の販売
※新品のみを扱う場合は不要です。
食品衛生責任者が必要なケース
食品を販売する場合は、食品衛生法に基づく許可が必要です。
- 手作りお菓子・パンの販売
- コーヒー豆の焙煎販売
- 調味料の製造販売
※メーカーから仕入れた未開封の食品を販売する場合は不要です。
化粧品製造販売業許可が必要なケース
化粧品を自作して販売する場合は、化粧品製造販売業許可が必要です。
※化粧品メーカーから仕入れた商品を販売する場合は不要です。
※許認可が必要な商品は初心者には難易度が高いため、まずは許認可不要な商品から始めることをおすすめします。
まとめ:副業ネットショップで月5万円は現実的な目標
この記事では、副業でネットショップを始めて月5万円を稼ぐための現実的な方法を、当社の実績とデータを元に詳しく解説してきました。
重要なポイントのおさらい
1. 月5万円を稼ぐための数字を理解する
- 利益率30%なら月商約17万円が必要
- 利益率50%なら月商10万円で達成可能
- 利益率の高い商品ほど、少ない売上で目標達成できる
2. プラットフォームはShopifyが最適
- SEOに強く、長期的に集客できる
- 月額$33で拡張性が高い
- 初心者でも使いやすく、成長に合わせてスケールできる
3. 成功の5つのステップ
- ステップ1:市場調査をして売れる商品ジャンルを選ぶ
- ステップ2:仕入れ先を確保(利益率を重視)
- ステップ3:Shopifyでショップを開設
- ステップ4:SEO・SNSで無料集客から始める
- ステップ5:データ分析とリピーター獲得で売上を安定させる
4. 注意点を押さえる
- 年間所得20万円超で確定申告が必要
- 本業との両立を考えた時間管理
- 法律・規制の遵守(特定商取引法、許認可など)
副業ネットショップは、正しい知識と戦略、そして継続的な努力があれば、月5万円は十分達成可能です。
ただし、「簡単に儲かる」「すぐに稼げる」という甘い話ではありません。最初の3〜6ヶ月は売上がほとんど上がらないことも覚悟しましょう。しかし、正しい方向で努力を続ければ、必ず結果はついてきます。
当社が支援したクライアント様も、最初は月商数万円からスタートし、半年〜1年で月商20〜30万円を達成しています。あなたも諦めずに一歩ずつ進めば、同じように成功できるはずです。
まずは小さく始めよう
いきなり大きな投資をする必要はありません。以下のステップで始めてみましょう:
- Shopifyの3日間無料トライアルに登録して、管理画面を触ってみる
- 少量の商品(3〜5種類)から始める
- SNSアカウントを作って、無料で集客を試す
- 最初の1個が売れたら、そこから改善を重ねる
完璧を目指さず、まずは「小さく始めて、改善しながら成長させる」マインドセットが重要です。
Shopifyでネットショップを始めるなら株式会社FITONLINEへ
当社FITONLINEは、Shopify専門の制作会社として5年の実績があり、50件以上のShopifyサイト開発に携わってきました。
当社が提供できるサポート:
- 初心者向けの構築サポート:Shopifyの初期設定から商品登録、デザインカスタマイズまで丁寧にサポート
- 売上アップのためのカスタマイズ:コンバージョン率を高めるUI/UX改善、カゴ落ち対策など
- SEO対策・集客支援:広告費ゼロで月間5万PVを達成した当社の知見を活かし、検索流入を増やす施策を実行
- 運用保守サポート:開設後の運用サポート、トラブル対応も対応可能
年商80億円以上のコーヒー企業様のShopifyサイト開発実績や、保守担当期間中に売上比391%アップを達成した事例など、豊富な実績があります。
副業でShopifyを始める際の不安や疑問があれば、お気軽にご相談ください。初回相談は無料で承っております。
あなたの副業ネットショップが成功し、月5万円、そしてその先の目標を達成できるよう、全力でサポートいたします。
参考文献
-
令和5年度 電子商取引に関する市場調査 - 経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2024/09/20240925001/20240925001-1.pdf -
2024年のEC市場は26兆円で5.1%成長!市場動向&最新データ解説【2025年版 経産省調査】 - Future Shop
https://www.future-shop.jp/magazine/ec-market-2024 -
「BASE」がオーナーズ調査2022を発表 副業としてネットショップを運営する割合が半数以上! - PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000147.000030814.html -
ドロップシッピングは儲かる?始める前に知っておくべきこと【2025年版】 - Shopify
https://www.shopify.com/jp/blog/is-dropshipping-worth-it -
開業届はネットショップ開始に必須?提出のメリットや手続き方法を解説 - Square
https://squareup.com/jp/ja/townsquare/documents-for-online-store-tax-office -
特定商取引法に基づく表記とは?テンプレートとShopifyでの記載方法 - Shopify
https://www.shopify.com/jp/blog/specified-commercial-transactions -
EC・ネットショップを運営する小売業者は確定申告が必要?やり方や経費を解説
https://biz.moneyforward.com/tax_return/basic/56183/
※この記事は、上記の参考文献および当社(株式会社FITONLINE)の実務経験に基づいて作成されています。最新の情報については、各公式サイトをご確認ください。
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