ネットショップ開業の費用は?初期費用と運営費を項目別に徹底解説

ネットショップ開業の費用は?初期費用と運営費を項目別に徹底解説

「自分のネットショップを持ちたいけれど、一体いくらかかるんだろう?」

ECサイトの開業を考えたとき、誰もが最初に直面するのが費用の問題です。しかし、インターネットで検索しても、情報が断片的だったり、専門用語が多くて理解が難しかったりすることも少なくありません。

ご安心ください。この記事では、Shopify専門のECサイト制作会社である我々が、ネットショップ開業にかかる費用の全てを、初心者の方にも分かりやすく、項目別に徹底解説します。

この記事でわかること

  • ネットショップ開業に必要な初期費用運営費の全項目
  • Shopifyをはじめとする構築方法別の費用相場
  • 事業規模に応じた具体的な費用シミュレーション
  • 専門家が教える、開業費用を賢く抑えるためのポイント

この記事を最後まで読めば、あなたの事業計画に最適な費用感が明確になり、自信を持ってネットショップ開業への第一歩を踏み出せるはずです。

結論から言うと、ネットショップ開業の費用は「構築方法」と「事業規模」によって数万円から数百万円以上と大きく変動します。重要なのは、費用を正しく理解し、自社の事業計画に合った投資を行うことです。

それでは、費用の全体像から詳しく見ていきましょう。

【一覧表】ネットショップ開業にかかる費用の全体像

まずは、ネットショップの開業から運営までに、どのような費用が発生するのかを一覧で確認しましょう。費用は大きく「初期費用」と「運営費(ランニングコスト)」の2つに分けられます。

費用の種類 項目 概要
初期費用 ECサイト制作費 サイトのデザイン、構築、設定にかかる費用。
テーマ購入費 サイトのデザインテンプレートの購入費用。
アプリ導入費 拡張機能(アプリ)の導入にかかる初期費用。
ドメイン取得費 「〇〇.com」のような独自のURLを取得する費用。
その他 商品撮影、ロゴ作成、法人登記などにかかる費用。
運営費 プラットフォーム利用料 Shopifyなどのカートシステムの月額利用料。
決済手数料 商品が売れるたびに発生する手数料。
アプリ月額利用料 拡張機能(アプリ)の月額利用料。
ドメイン更新費 ドメインを継続して利用するための年間費用。
広告・販促費 集客のための広告出稿や販促活動にかかる費用。
在庫管理・配送費 商品の保管や梱包、発送にかかる費用。
人件費 サイト運営に関わるスタッフの人件費。

▼構築方法別の費用相場

ECサイトの作り方によって、費用は大きく異なります。ここでは代表的な4つの方法の相場観をご紹介します。

構築方法 初期費用の目安 運営費の目安(月額) 特徴
Shopify 10万円~300万円以上 3,000円~ デザインや機能の拡張性が高く、本格的なECサイト構築に最適。
BASE/STORES 0円~ 0円~(売上に応じた手数料) 無料で始められるが、デザインや機能のカスタマイズ性に制限あり。
EC-CUBE 50万円~500万円以上 1万円~(サーバー代など) オープンソース型。カスタマイズ性は高いが、専門知識と保守管理が必要。
フルスクラッチ 1,000万円以上 5万円~(サーバー代、保守費) 全てをゼロから開発。大規模かつ独自の要件を持つサイト向け。

ご覧の通り、Shopifyは無料カートと高額なフルスクラッチの中間に位置し、スモールスタートから大規模ECまで、事業の成長に合わせて柔軟に対応できるのが大きな特徴です。

ネットショップ開業の「初期費用」を徹底解説

ここからは、開業時に一度だけかかる「初期費用」の各項目を詳しく見ていきましょう。

3-1. ECサイト制作費用

サイト制作費用は、初期費用の中で最も大きな割合を占める項目です。Shopifyで構築する場合、「制作会社に依頼する」か「自分で制作する」かによって費用が大きく変わります。

  • 【Shopifyの場合】制作会社に依頼する場合の費用相場:30万円~300万円以上
    • 30万円~80万円: 既存のテーマを元に、基本的な設定や軽微なカスタマイズを行うプラン。まずはECを始めてみたい個人事業主や小規模事業者向けです。
    • 80万円~300万円: オリジナリティのあるデザインや、業務効率化のためのアプリ導入、システム連携などを含むプラン。本格的にEC事業を展開したい中小企業向けです。
    • 300万円以上: 大規模な在庫管理システムとの連携や、独自の機能開発など、完全にオーダーメイドで構築するプラン。大規模事業者や特定領域に特化した事業者向けです。
  • 【Shopifyの場合】自分で制作する場合の費用:0円~10万円程度

    自分で制作する場合、制作会社への支払いはないため費用を大きく抑えられます。ただし、デザインや設定、アプリの選定などを全て自分で行う必要があり、相応の学習時間と労力がかかります。

専門家の視点:

「餅は餅屋」ということわざがあるように、ECサイト制作は専門家である制作会社に任せるのが成功への近道です。特にShopifyは多機能な分、専門知識の有無でサイトの完成度やその後の売上が大きく変わります。初期投資を抑えたい気持ちも分かりますが、長期的な視点で見れば、プロに依頼する方が費用対効果は高くなるケースが多いです。

3-2. Shopifyテーマ(デザインテンプレート)購入費用:0円~約4万円

Shopifyには、サイトのデザインを決める「テーマ」と呼ばれるテンプレートが多数用意されています。

  • 無料テーマ: Shopifyが公式に提供している高品質なテーマが10種類以上あり、無料でも十分に見栄えの良いサイトが作れます。
  • 有料テーマ: Shopifyテーマストアには、世界中の開発者が作成した200種類以上の有料テーマがあります。価格は200~400ドル(約3~6万円)程度で、よりデザイン性や機能性が高いものが揃っています。

3-3. Shopifyアプリ導入費用(初期費用がかかる場合)

Shopifyの大きな魅力の一つが、スマートフォンにアプリを追加するように機能を拡張できる「Shopifyアプリ」の存在です。多くのアプリは月額制ですが、中には導入時に買い切りで費用が発生するものもあります。

3-4. ドメイン取得費用:年間1,000円~3,000円程度

ドメインとは、「https://www.〇〇.com」といったサイトの住所のことです。Shopifyでも取得できますが、「お名前.com」などの外部サービスで取得するのが一般的です。.com.co.jpなど種類によって価格は異なりますが、年間数千円程度で維持できます。

3-5. その他(商品撮影・原稿作成、法人登記など)

  • 商品撮影・原稿作成費: 商品の魅力を伝える写真や説明文は売上を大きく左右します。自分で用意することも可能ですが、プロに依頼する場合は別途費用がかかります。
  • 法人登記費用など: 法人として事業を行う場合は、会社の設立登記に約20~25万円の費用が必要です。

ネットショップの「運営費(ランニングコスト)」を徹底解説

次に、ショップを運営していく上で継続的に発生する費用を見ていきましょう。

4-1. プラットフォーム利用料

Shopifyを利用するための月額費用です。事業規模に合わせて3つの主要プランが用意されています。

プラン名 月額料金(年払い) 特徴
ベーシック $25 USD 開業したばかりの個人事業主や小規模なストア向け。
スタンダード $69 USD 売上が伸びてきた中小規模のストア向け。レポート機能が充実。
プレミアム $399 USD 大規模なストア向け。決済手数料が最も安く、高度な機能が使える。
Shopify Plus $2,500 USD~ 大量のトラフィックや取引を扱う大企業・エンタープライズ向けの最上位プラン。

どのプランを選ぶべき?

まずはベーシックプランから始め、事業の成長に合わせてプランをアップグレードしていくのがおすすめです。月商が200万円を超えてきたあたりでスタンダードプランへの変更を検討すると良いでしょう。

4-2. 決済手数料:売上の3.15%~3.4%程度

商品が売れた際に、クレジットカード会社などの決済事業者に支払う手数料です。Shopify独自の決済サービス「Shopify ペイメント」を利用する場合、プランによって手数料率が異なります。

  • ベーシック: 3.4% (オンライン)
  • スタンダード: 3.3% (オンライン)
  • プレミアム: 3.15% (オンライン)

外部の決済サービス(Amazon Pay、コンビニ決済など)を導入する場合は、別途そのサービスの決済手数料が発生します。

4-3. Shopifyアプリ月額利用料:0円~数万円

多くのShopifyアプリは月額課金制です。レビュー機能、サブスクリプション機能、顧客管理機能など、必要なアプリを追加していくと、月々数千円から数万円の費用がかかります。ただし、無料で使える優秀なアプリも多数存在します。

4-4. ドメイン更新費用:年間1,000円~3,000円程度

初年度に取得したドメインを継続して利用するための年間費用です。

4-5. Web広告・販促費用

ネットショップは作って終わりではありません。お客様を集めるための集客活動が不可欠です。リスティング広告、SNS広告、インフルエンサーマーケティングなど、様々な手法があり、予算に応じて計画的に投資する必要があります。

4-6. 在庫管理・配送費用

商品を保管するための倉庫代や、梱包資材費、お客様への配送料などがかかります。

4-7. 人件費

商品の受発注管理、顧客対応、サイト更新などを行うスタッフの人件費です。

【規模別】Shopifyでの開業費用シミュレーション

では、具体的に3つのケースで費用がどれくらいになるのか、シミュレーションしてみましょう。

5-1. ケース1:個人・副業でスモールスタートする場合

  • 目的: まずは低コストでネットショップを始めてみたい。
  • 制作: 自分で制作
  • テーマ: 無料テーマ
  • アプリ: 無料アプリ中心
初期費用合計 約1万円~5万円
サイト制作費 0円
テーマ購入費 0円
ドメイン取得費 約1,000円
月額運営費合計 約5,000円~ + 売上に応じた決済手数料
Shopifyプラン料 約3,500円(ベーシックプラン)
アプリ利用料 0円~

5-2. ケース2:中小企業が本格的にEC事業を始める場合

  • 目的: 自社のブランド力を高め、EC事業を本格的な収益の柱にしたい。
  • 制作: 制作会社に依頼
  • テーマ: 有料テーマ or カスタマイズ
  • アプリ: 必要な有料アプリを導入
初期費用合計 約80万円~300万円
サイト制作費 80万円~
テーマ購入費 約4万円
ドメイン取得費 約1,000円
月額運営費合計 約2万円~ + 売上に応じた決済手数料、広告費
Shopifyプラン料 約1万円(スタンダードプラン)
アプリ利用料 5,000円~
広告・販促費 5万円~

5-3. ケース3:大規模なECサイトを構築・リニューアルする場合

  • 目的: 既存システムからの乗り換えや、大規模な事業拡大を目指す。
  • 制作: 制作会社に依頼(システム連携や機能開発を含む)
  • プラン: Shopify Plus
初期費用合計 約500万円~
サイト制作費 500万円~
月額運営費合計 約35万円~ + 売上に応じた決済手数料、広告費、人件費
Shopify Plusプラン料 約30万円~($2,500 USD~)
アプリ利用料 3万円~
広告・販促費 30万円~

ネットショップ開業の費用を賢く抑える5つのポイント

ポイント1:補助金・助成金を活用する

国や地方自治体が提供する補助金(例:IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金など)を活用することで、サイト制作費の一部を補助してもらえる場合があります。申請には専門的な知識が必要な場合もあるため、制作会社に相談してみるのがおすすめです。

ポイント2:まずは無料のテーマやアプリから試す

Shopifyは無料でも高品質なテーマやアプリが豊富に揃っています。最初から有料のものにこだわるのではなく、まずは無料で試してみて、事業が軌道に乗ってから必要なものに投資していくのが賢い方法です。

ポイント3:スモールスタートで始めて段階的に投資する

いきなり大規模なサイトを作るのではなく、まずは最小限の機能と商品でスタートし、お客様の反応を見ながら少しずつ改善・投資していく「リーンスタートアップ」の考え方が有効です。

ポイント4:写真はスマホでも綺麗に撮れる!撮影機材に費用をかけすぎない

最近のスマートフォンはカメラの性能が非常に高く、少しの工夫でプロ並みの商品写真を撮影できます。照明や背景を工夫するだけで、高価な一眼レフカメラがなくても魅力的な写真は撮影可能です。

ポイント5:長期的な視点で費用対効果の高い制作会社を選ぶ

初期費用が安いという理由だけで制作会社を選ぶのは危険です。公開後のサポート体制が整っていなかったり、集客のノハウがなかったりすると、結局「安物買いの銭失い」になりかねません。制作実績やサポート体制、マーケティングの知見などを総合的に判断し、事業の成功まで伴走してくれるパートナーを選ぶことが最も重要です。

まとめ:費用を正しく理解し、計画的なネットショップ開業を

今回は、ネットショップ開業にかかる費用について、初期費用と運営費に分けて詳しく解説しました。

  • 費用の全体像を把握し、初期費用と運営費の両方を考慮する
  • 事業規模や目的に合わせて、Shopifyなどの最適な構築方法を選ぶ
  • 補助金の活用やスモールスタートで、賢く費用を抑える
  • 目先の安さだけでなく、長期的な視点で信頼できるパートナー(制作会社)を選ぶ

費用の見積もりは、事業計画の根幹をなす非常に重要なプロセスです。この記事が、あなたのネットショップ開業の成功に向けた一助となれば幸いです。

「自社の場合は具体的にいくらかかるのか知りたい」
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